では投手陣はどうか。巨人ではやはり、エース菅野智之(31)に注目が集まる。江本孟紀氏も、
「菅野が勝ち星を積み重ねることが優勝のカギですね。柱としては彼以外にいないでしょう」
と期待したものの、半月ぶりとなった7月1日の登板では、対広島に3回4失点でノックアウト。翌日、再調整を理由に今季4度目の登録抹消となった。後半戦のカギを握るだけに、原巨人は穴埋めが必要となるのだが……。
投手陣では阪神に「一日の長がある」と言うのは、広澤克実氏だ。
「やはり、7勝2敗で防御率トップの青柳晃洋(27)の安定感が大きい。加えて先発陣のガンケル(29)も6勝0敗、秋山拓巳(30)は6勝4敗と大健闘。セットアッパーも岩崎優(30)と岩貞祐太(29)、及川雅貴(20)からスアレス(30)につなぐ継投の方程式。リードしている時の強さはセ・リーグでダントツです。勝っている試合をみすみす落としやすいのは巨人でしょう」
さらに、駒田徳広氏が注目するのは、オリックスから移籍して3年目の西勇輝(30)の存在だ。
「昨年11勝5敗で、通算でも95勝78敗と高いポテンシャルがあります。現状の4勝5敗ではダメで、100勝も通過点に過ぎない。もっと活躍するべき投手ですね」
そして、阪神の「期待の星」といえば、佐藤輝明だろう。ルーキーながらオールスターに選出されるなど、注目度は抜群。成績はチームトップの19本塁打を放っているものの、三振も103と両リーグダントツ。このままだと、元近鉄のブライアントを抜いて日本プロ野球記録となる205三振に達するペースである。江本氏は期待のエールを送る。
「佐藤の調子が悪くなると同時に、負け試合も増えてきました。各チームとも対策を練ってきてますね。一度4番に座りましたが、今のまま5・6番がいいでしょう。三振が多いので、問われるのが選球眼です。ホームランも30本はいくでしょう」
4番から降格になった大山については、手厳しい意見が相次いだ。広澤氏が、
「阪神打線の唯一の心配が大山です」
と語れば、江本氏も、
「大山には期待しすぎちゃダメ。28本塁打の昨年がキャリアハイですし」
とバッサリ。
果たして、大山はこのまま4番失格となってしまうのか。