「タダでピンク嬢のサービスを体験」性産業の覆面調査員が大忙しの理由

「以前は月に1、2回くらいしか仕事の依頼がこなかったのですが、このところ週2ペースで覆面調査の仕事が舞い込んできます。基本的に断らないのですが、本業がおろそかになってはいけないので、日程を調整してもらったりしています」

 こう話すのは性産業の覆面調査員を“副業”にしている情報誌のライターAさん。一応、「仕事」とは言うものの、ピンク嬢に関するリサーチ業は基本的にノーギャラだという。

「もともとは取材でお世話になったピンクチェーンのオーナーから『やってみないか』と誘われたのがきっかけ。そのうち横の広がりで別店舗のオーナーを紹介してもらって、クライアントが増えていった感じですかね。まあ、タダでおいしい思いができるので、ある程度は満足していますが、やはり信用第一で、きちんとしたレポートが書けるかどうかが重要。覆面調査の仕事は大きく2つ。店舗に女の子の接客サービスの評価を正確に報告すること。それから情報サイト向けにPR用の口コミを書くのも重要な仕事ですが、あまり誇張しすぎるとサイトそのものの信用を失いかねないので、リアルな描写が求められます」(Aさん)

 ピンク店はなぜAさんのような覆面調査員にレポートを依頼するのだろうか。出張系ピンク店のスタッフが打ち明ける。

「どんなに人気のピンク嬢でも、サービスの質が落ちると指名客が離れていってしまうもの。ベテランの調査員に体験してもらって、キスが雑になっていないか、アンダーウェアがヨレヨレになっていないかなどなど、客離れの要因を探ってもらうわけです」

 経験がモノを言う無報酬バイトだが、コロナ禍に依頼が殺到している理由について、前出のAさんはこう話す。

「じつはピンク嬢が店にナイショでパパ活をするケースが増えているんです。おそらく客が減って、売上が落ちた分を穴埋めしようとしているのでしょう。だから私は必ず女の子にパパ活を持ちかけて、『キミなら月にいくら払うよ』などと連絡先の交換をせがみます。もちろん女の子の反応を見るためですが、ここで話に乗ってきた子は“要注意人物”としてマークされ、リストラの対象になるそうです」

 どうやら覆面調査にはサービスのチェックとパパ活嬢のあぶり出しという2つの目的があるようだ。

「万が一、ピンク嬢が店外でパパ活して金銭トラブルとか警察沙汰とかになったら一大事。そういう場合、当局が真っ先に目をつけるのが在籍しているピンク店ですからね。在籍嬢の違法な性的行為を野放しにしているなんて疑いを持たれたら、店ごと摘発されてしまう。それだけ女の子のパパ活は店舗にとってリスクが大きいと言えます」(前出・ピンク店スタッフ)

 ちなみに出張系店舗の覆面調査では、ホテル代が自腹になることも珍しくないという。好きでなければ、続けられない副業かもしれない。

(平沼エコー)

※写真はイメージです

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