わずか3人の新規感染者を出しただけで2月14日から3日間のロックダウンに踏み切ったニュージーランドの首都オークランド。多くの先進国が「withコロナ」を掲げる中、同国が進めているのは「ゼロコロナ」への取り組み。
ちなみに同国は、先進国では封じ込めに最も成功している国のひとつ。今回の都市封鎖も地元国民の間では「仕方ない」との声が多い。このように新型コロナには厳しい姿勢で臨んでいる一方、性産業にはとても寛容だ。その理由は18年前の“合法化”にあった。
かつては娼宿や性サービスありのマッサージなどのピンク業者は経営者だけでなく、そこで働く女性たちも処罰の対象となっていた。だが、2003年に日本の国会にあたるニュージーランド代議院で1票差という僅差ながら性産業を合法とする改革法案が可決。認可制度にすることで業者を管理・監督するだけでなく、性産業という仕事をそれ以外の職業と同列に扱うことを明記。そこで働く女性たちの労働者としての権利を保障するとともに社会的な地位の向上を図ったのだ。
「昨年12月には職場での性ハラを訴えた女性の主張が認められ、業者側が数十万NZドルの賠償金を支払うことで和解しています。職業を考えれば冗談にしか思えませんが、それだけ性産業の女性の権利が守られているということなのです」
そう語るのは、現地在住経験のあるライター。しかも、驚くべきことに性産業という職業での移民申請も可能だとか。海外にはこうした産業に比較的寛容といわれる国はいくつか存在するが、さすがにここまでの国はない。
「それも技術職扱いです。国土の広さの割に人口が少なく、自国民の他国流出が多いという事情があるにせよ、ほかの国では職業欄に書いた時点で申請はまず通りません。しかも、ただ制度が存在するだけでなく、実際に認められて移住した人もいます」(前出・ライター)
海外では性産業においてサービスという概念が希薄だと言われているが、日本では個人差はあるが基本的にはどの女性もしっかり行ってくれる。なかでも浴室系ピンク嬢などは接客内容も特殊であれ、まさに専門技術を要する職業と言えるだろう。
海外暮らしに憧れているピンク嬢には朗報かもしれない。
(T-Factory)