12月22日、自社販売製品に発がん性有害物質のアスベストが混入されていたことを公表し、自主回収する方針を発表した家具大手のニトリ。ちなみに対象となるのは、藻類が堆積した化石物である「珪藻土(けいそうど)」を使用したコースターやバスマット。現時点では9品がアスベスト含有の可能性があり、ほかに29品を調査中としている。
実は、筆者が自宅で愛用しているのは、ニトリで購入した珪藻土バスマット。足裏の水分を吸ってくれてすぐに乾くので気に入っていたが、返金や交換に応じているとのことで、さっそくバスマットを持って購入したニトリ店舗に行ってみた。
レジ横のサービスカウンターのスタッフに要件を伝えると、「このたびはご迷惑をおかけして申し訳ありません」と謝罪。店員さんの責任ではないのに丁寧なお詫びに恐縮してしまう。今回は商品が入っていた箱と購入時のレシートを取っておいたため、それを見せて返品を申し出るとその場で対応してもらえた。
でも、意外なことに筆者が持ち込んだバスマットは対象商品ではないという。どういうことなのか尋ねてみると“安全性が確認された商品”なんだとか。つまり、アスベストが混入されていなかったわけだ。
同じ珪藻土バスマットでも型番によって回収対象とそうでない安全な商品があるらしい。後で同社ホームページで確認したころ、アスベスト混入の可能性があるのは2製品、調査中が5製品、安全が確認されたものが16製品だった。
まったく同じ商品に見えるものでも製造時期などによって型番が異なるため、箱やレシートを捨ててしまった場合は自分で確認するのは難しそうだ。
なお、同社のリリース「【第2報】お詫びと自主回収のお知らせ」によると、《通常使用をしている限りは石綿(アスベスト)が飛散する恐れはなく、健康上の問題を生じさせる恐れはありません》としている。ただし、商品が割れたり、付属の手入れ用ヤスリで削ったりする場合は、飛散の恐れがあるので注意が必要だ。
ニトリの珪藻土バスマットやコースターを持っていてもアスベスト混入の疑いがあるのは、あくまで一部の商品。同社ホームページでは対象商品の見分け方についても公開しているので、型番がわからない人はそちらを確認してみるといいかもしれない。
(トシタカマサ)
※画像は安全性が確認されたニトリの珪藻土バスマット(筆者が購入)