「5つの小」はどこへ!?「大枚バラ撒き」の時短営業要請に東京都民が大激怒

 11月25日、東京都の小池百合子知事が臨時の記者会見を開き、酒類を提供する飲食店やカラオケ店に対し営業時間を短縮するよう要請すると発表。これに協力した場合は協力金を支給することも明らかにしたが、ネット上では《またカネをバラ撒くのか!》などと批判が殺到している。

 小池知事はコロナの感染が再拡大していることについて、「いっそう強い取り組みが必要な状況」と説明。都民には「できるだけ不要不急の外出を控えていただきたい」とし、酒類を提供する飲食店やカラオケ店には11月28日〜12月17日の間、営業時間を朝5時から夜10時までに短縮するように要請。全面的に協力した事業者には一律で40万円の協力金が支給されるという。

 しかし、この協力金に対してネット上では《また大枚バラ撒き政策か!もっと有効な金の使い道があるだろ!》という激怒のコメントや、《結局、本当に全面協力してるかどうかなんて確認できないのでは?》《もともと客が入ってないような店が協力金でボロ儲けするの何とかなりませんか?》《家賃も安い小さな店舗で営業してるところは40万ももらえてラッキーって思ってるだろうな》といった厳しい意見が数多く見られた。

「東京都は、緊急事態宣言下にも酒類を提供する飲食店やカラオケ店に対して時短営業や休業を要請し、全面協力した場合には50万円から100万円の協力金を二度にわたって支給しました。また、8月にも同じく時短営業を要請し、20万円の協力金を支給しています。しかし、時短営業を守らずに“闇営業”を続けながら不正に受給していた飲食店も数多くあったと言われており、また時短営業が、本当にコロナの感染拡大抑止につながったのか、きちんと検証が行われたのかは疑問です。都民の血税から支払われる協力金を何度もバラ撒く政策に怒りの声が相次ぐとともに、飲食店経営者とそうではない一般納税者との間に、摩擦が起きつつあるようです」(経済ジャーナリスト)

 11月19日の緊急会見で小池都知事は会食時の感染防止策として「小声」「小1時間」「小(こ)人数」といった「5つの小」を提唱した。「小池さんがみずからの苗字から発想を得たもので、久しぶりにメディアの注目を集めたことでご満悦だったそう」(都庁関係者)と自身のアピールに余念がなさそうだが、今回の“大”盤振る舞いには複雑な感情を抱く都民も少なくないようだ。

(小林洋三)

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