グローバルダイニングの東京都「休業命令」反発に称賛が集まるワケ

 イタリアンレストラン「カフェ・ラ・ボエム」や創作和食レストラン「権八」などを展開するグローバルダイニングは、緊急事態宣言により東京都が出した命令には従わず通常営業を続けると表明したが、これには多くの応援の声が寄せられている。

 同社は5月18日、ホームページに「通常営業継続のお知らせ」をリリースし、東京都が「休業命令」と「時短営業と酒類販売停止の命令」を出した33店舗のうち23店舗が同社のレストランであることを明らかにした上で、「私たちは命令に従わずに、通常営業を続ける所存です」と表明。それまでは「要請は任意に選択できるから従わない、命令は法的な義務だから従う」と説明してきたが、方針転換したことになる。

 また、同社は命令に従わない理由として、「①東京都は現在緊急事態ではない」「②新型インフルエンザ特措法の違憲性と今回の命令による莫大な経済的損失」「③弁明書に対する対応」「④命令に従っても補償はない」を挙げ、「弊社レストランを必要とするお客様のため、従業員を守るため、お取引先を守るため、営業を続けさせていただきます」と理解を求めたのだった。

 これにネット上では、《オリンピックはやるけど緊急事態宣言には従え、満員の通勤電車はOKだが酒類の提供はダメ、食事の提供も20時まで、では矛盾も甚だしい》《事業者にとってあまりに理不尽な事が多すぎる。グローバル側に正義が有るのか、是非はともかく徹底的に争った方が良い》《結局、飲食店を休業させても感染者は全然減ってないんだよなぁ》《しっかりと対策をしていれば営業は問題ないと思います。頑張って!》などグローバルダイニングを支持する声が圧倒的に多く見られる。

「都の命令に従わない同社が支持されるのは、従わない理由としていて挙げている点が決して見当違いではないからです。特に、今年3月に提出した『弁明書』で投げかけた『新型コロナ対策についての疑問』などの質問に都は一切の回答をせず、グローバルダイニングを狙い撃ちしたかのような休業命令をおこなったことに疑問を感じる方も多かったのではないでしょうか。また、今後さらに緊急事態宣言が延長される可能性も高く、都の要請に従っていれば《飲食店は壊滅してしまうのではないか》と不安に思っている人も多いことから、今回の命令拒否によって何らかの変化が起こることを期待しているのかもしれません」(経済ジャーナリスト)

 ただ、通常営業を続けるのであれば、感染者を出さないよう対策を徹底してもらいところだ。

(小林洋三)

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