7月に入って、東京都では新型コロナウイルスの新規感染者数が過去最多を更新。“夜の街”におけるホストクラブのクラスターと性産業キャストとの関連性が各メディアで報じられたこともあって、都内のピンク店は客足が戻らない状況が続く。対照的に、活性化が指摘されるのが地方の性産業である。そうした中、都内に見切りをつけて地方へと「出稼ぎ」に行く女性キャストが増えている。コロナ後、栃木県は宇都宮まで出稼ぎに行くようになったという女性に話を聞いた。
イブさん(仮名)。20代半ば。色白で、Fカップの胸元が眩しい色香溢れる女性だ。
「出張型のお店に勤務して4年くらいですけど、ずっと都内だけでした。同じ店の子には、ちょくちょく地方に行く子もいましたけど。名古屋とか多かったですね。でもコロナ以降、うちの店も半分開店休業みたいな感じで。その時に知り合いの人に、宇都宮の店を紹介されたんです。わざわざ行って稼げなかったらイヤだから迷ってたんですけど、その人が話をつけてくれて通常より多めに最低保証ついたんで、まあいいかなと思って」
最低保証とは、客がつかなくても「収入ゼロ」にならないよう、店側が保証してくれる基本給のようなもの。だが、イブさんが抱いていた懸念は杞憂に終わった。
「最低保証、必要なかったですね。コロナどこ吹く風…みたいに稼げます。都内だと、最初から最後までマスクしてプレイするとか、キスは止めておくというお客さんが多いですけど、宇都宮まで行くと、全くそういう対策とか気にしなくて、プレイはごく普通。お客さんも『10万円の給付金出たから、たっぷり楽しむんだ〜』なんてハッスル(笑)。最初は「今、限定の子いますよ」みたいに店がお客さん回してくれてたんですけど、最近はリターンしてくれる人もいて指名も安定してきてますね」
いったいどんな出稼ぎ生活を送っていたのだろうか。
「生活っていっても、1日10時間待機なんで、お客さんがつかない間は、寮でゴロゴロとスマホ見たりとか。寮費は1日3000円です。待遇とかが違うのもあって、他のキャストとはあまり交流しないでって言われてるんで。もともと知り合いにもなるつもりもないし。それに寮のまわり、ホントなんもないんで、遊ぼうにも遊べないんですよ。だからお金はガッツリ貯まりますね。この間、10日間の出張で100万稼いで、全部持って帰りました。でも、慣れない地方での暮らしでストレス溜まってるんで、落ち着いたらホストクラブとか行ってバーッと遣っちゃうかもしれません。ナイナイの岡村じゃないですけど、コロナ不況で可愛い新人ホストが入ってこないかな〜なんて(笑)」
東京では稼げないとあって、売れっ子のキャストが続々と地方へ出稼ぎに…。大都市圏で新型コロナ感染者の増加に歯止めがかからない限り、性産業のドーナツ化とバブル現象は、しばらく続きそうだ。
(オフィスキング)
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