「テレワーク腰痛」「ぽっこり腹」を一発解消!目からウロコの骨盤矯正テク

「テレワーク腰痛」という言葉をご存じだろうか。長く続いたコロナ禍での外出自粛やテレワークの影響で、慢性化した腰痛に悩む人の数が飛躍的に増えているというのだ。それをスパッと解消するには——。

 自宅での慣れないデスク環境下でのテレワークと、外出機会の激減に伴う運動不足やストレス。しかも、すでに腰痛に悩んで通院していた人たちが、気軽に通院できずに重症化してしまうケースもあるという。

 厚生労働省の調べでは、そもそも我が国では2800万人、つまり4人に1人は腰痛に悩まされていると言われる。パソコンの普及などで増加傾向にあったのが、新たな「テレワーク腰痛」をきっかけに、さらに増えていくのは間違いない。

 都内で接骨院を経営する柔道整復師によれば、

「緊急事態宣言が解除されてテレワークが減ったことで自然と腰痛も緩和する、と錯覚されている方がいるかもしれません。しかし、生活が変化するとその分、また腰に大きな負担がかかるのです。急に運動を再開して腰を痛めるとか。ぎっくり腰の原因になって、最悪の場合、手術しないといけなくなる場合もありますから」

 当たり前だが、腰痛は日常生活に大きな支障をもたらす。いや、それだけでなく、心身に深刻な被害も及ぼすのだ。医療関係者が警告する。

「腰の痛みがエスカレートすると足を上げる動作自体がつらくなり、普通の歩行ができなくなりますよね。そこから全身の骨や筋肉のバランスが悪くなって、ついには内臓の働きにまで悪影響が及ぶ可能性もあります。腰の痛みを避けようとすれば、どうしても猫背になりがちなので、背骨に大きな負担がかかります。背骨のゆがみは、肩凝り、頭痛をはじめ、体全体の痛みを誘発する危険性もあります」

 さらに心配なのが、精神的なマイナスだ。腰痛が悪化すれば日常動作が難しくなり、気分が落ち込む。それがうつ病やパニック障害にまで進行するケースがあるからだ。

 いや、もっと恐ろしいデータもある。厚労省の調べでは、腰痛を患う人の人生に痛みがどれほどの悪影響を及ぼすかを他のさまざまな病気と比較したところ、「障害生存年」、つまり病気や症状を持った状態で生活する年数は、なんと腰痛が1位だったとか。若い頃につらい腰痛を患うと、死ぬまでつきあわなくてはならなくなる。

 要因としては、重いものを持ち上げた際に急に痛みが走るなど、発作的なものもあるが、

「だいたいは長年、悪い姿勢を続けていたり、加齢で腰を支える筋肉が衰えたり、というのが一般的。風邪や尿路結石、血管の閉塞などの体の変調がきっかけになって起きるケースもあれば、精神的なストレスが起爆剤となる場合もあるから、実にやっかいです」(柔道整復師)

 かように現代人が普通に生活をしているだけで腰痛に見舞われる可能性は十分にあるわけで、なんとも始末が悪い。

 だが、痛いからといって、市販の鎮痛剤を飲めば一時的に痛みは治まるが、根本的に解決するわけでもない。

 根本的治療に向けては、もちろん数多くの治療法が講じられてきた。健康専門誌を開けば、腰痛に関する特集はあの手この手のさまざまな内容で、解決法が提示されている。病院と並んで、接骨院、整体院、カイロプラクティックなどの民間療法の分野でも、腰痛治療の可能性は模索されている。

 重要なポイントとなるのは「骨盤矯正」。腰の骨盤がゆがめば全身がアンバランスに陥り、正しい位置に矯正する必要がある。整体院などでは「手技」によってそれを行うが、どうしても施術者の技術のレベルによって、効果はまったく違ってくる。

 そこでコルセットやサポーターを着ける方法もあるわけだが、医療関係者によれば、その弊害は決して無視できるものではないという。

「着けっぱなしなら、確かに楽なんです。ただ、その部分の筋肉を使わなくなる分、筋力が低下して骨を支える力が落ち、さらに背骨がゆがみやすくなります。動かない分、太りやすくもなる。血流も悪くなる。ずっと着けていれば皮膚がかぶれやすくなります」(医療関係者)

 であれば、着けっぱなしではなく、短時間で効果を出せる方法が理想的なのだが……。

 柔道整復師の資格を持つスポーツトレーナーがこう提言する。

「私も実際に、あらゆる器具を試してみました。コルセットからさまざまな骨盤ベルト、矯正具まで似たようなものは数多くありますが、気休めのものがけっこう多い。最も理にかなっていると思われたのは、腰用サポーター(腰痛緩和、痛みの発症予防)、骨盤矯正ベルト、コルセット機能という3つの要素を同時に作用させる骨盤矯正だとわかりました」

 そうした矯正器具の一つを見てみれば、一日中着ける必要なし、1日数回、20〜30分程度の装着、締めつけでOKというものもあった。

「通常の骨盤ベルトは骨盤を締めるだけで補正はなかなかかないませんが、先の3つの作用がそろっていれば、短時間の装着でも、無理なくバランスのいい効果が生まれると思います。時間のない人は、仕事前、仕事終わりだけでもいいのではないでしょうか」(スポーツトレーナー)

 装着すると、その圧迫に負けないように周囲の腹横筋、多裂筋、骨盤底筋、横隔膜に刺激が行き渡って、筋活動が高まり、引き締まっていくのがわかるという。

 さらに、こうした骨盤矯正器具には、

「ぽっこり出た腹や姿勢を改善し、スポーツ向きの体幹作りに寄与する、という『副産物』もありました」(スポーツトレーナー)

 確かにそれなら、整体院などに何度も通い続けるより、経済的メリットもあるかもしれない。「黄金の3作用」で「テレワーク腰痛」を根こそぎ解決、といきたいものである。

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