女性ライターへのハラスメント問題が炎上し、6月8日にはテレビ出演の自粛をツイッターで発表するに至った自称“天才編集者”の箕輪厚介氏。朝の情報番組「スッキリ」(日本テレビ系)で、火曜日のレギュラーコメンテーターを務めていた箕輪氏は、当然ながら翌6月9日の放送を欠席することとなった。
同番組では水卜麻美アナが代読する形で、「僕自身一般的な常識を欠き、知らず知らずのうちに傲慢になっていたと思います。すべて身から出たサビだと考えています。コメンテーターという仕事をするのにふさわしくないと考え、ケジメとして『スッキリ』をはじめとしたテレビ番組への出演は全て自粛することにしました。未熟な自分を猛省し精進してまいります」と、箕輪氏のメッセージを伝えた。
これにスッキリとはいかないのがMCの加藤浩次だ。納得のいかない様子で、「コメンテーターという立場でテレビに出てるっていうことは、何かあった時、そこで言葉を紡いでかないと…。そして何か反省があるんだったら、その場で言うっていうのが、テレビに出てる人間がやらなきゃいけないことじゃないかなと思う」と発言。箕輪氏の言う「ケジメ」について疑問符をつける格好となった。
そんな箕輪氏に対して、ツイッター上で「しっかり反省して、また再び頑張ってほしい」とのエールを送っていたのが元フジテレビアナウンサーの長谷川豊氏だ。長谷川氏は箕輪氏の謝罪ツイートを受ける形で「あれだけの実績。多少は傲慢になるのもわかる部分も」と擁護。箕輪氏の才能を高く評価しているようだ。だが、箕輪氏が炎上している原因はなにより、ハラスメントを訴え出た被害者女性に対して、自身のオンラインサロンで《何がセクハラだよボケ》《俺は反省してないです》と発言したとされる“無反省ぶり”や、ちゃんとした謝罪や補償をしていないことにあるのではないだろうか。
「明確な謝罪がないことにはただ反省したところで意味がありません。しかし長谷川氏は、箕輪氏が“反省”していることを評価しており、被害者女性にはなんら思いが及んでいないようです。その姿は長谷川氏自身がかつて、ブログで『8割がたの女ってのは、私はほとんど「ハエ」と変わらんと思っています』と書いたとこから、何も変わっていないのだと思わざるを得ませんね。長谷川氏自身に女性蔑視の面があるから、箕輪氏の女性蔑視的な言動も問題とは映らないのかもしれません」(週刊誌記者)
長谷川氏が2015年09月14日に書いた「マツコ総理・ミッツ防衛大臣にすれば、戦争は起きないという理論的解説」というブログには、上記の“8割がたの女ってのはハエ”という持論について、「一部の男性に群がる習性が強い」とも表現。足の速い男子やプチ不良に女子からの歓声があがると例示したうえで、「社会人になったら金さえ持ってればジジイ」が相手でも女性はアンダーウェアを脱いでしまうと指摘しているのである。
「本人は『当たらずとも遠からずでしょ?』と自説を自画自賛。もはや論外すぎて論評の対象にもなりませんが、今回の箕輪氏擁護を見ると、そこから5年近くが経った現在でも彼の考えは何ら変わっていないことを実感させられます。もはやどっちもどっちではありますが、長谷川氏に『頑張ってほしい』と言われたところで箕輪氏も困ってしまうのではないでしょうか」(前出・週刊誌記者)
よかれと思って援護に乗り出した長谷川氏が、箕輪氏に“ハエ”だと思われてはいまいか、その点だけが気がかりだ。
(北野大知)