「5月下旬にはモデルの長谷川潤が退社していたことが明らかになりましたが、オスカープロモーションの”大量離脱劇”はいつまで続くのか、関係者からは心配の声が絶えません。昨年の暮れから、忽那汐里、草刈民代、岡田結実、そして3月末には看板女優の米倉涼子(写真)が退社しましたが、やはり前社長のカリスマ性が大きかったということでしょう。上戸彩や剛力彩芽といった”残留組”の奮起に期待したいところです」(スポーツ紙記者)
そんなオスカープロモーションの「大量退社」のニュースに隠れて、所属クリエイターの脱退が相次いでいるのがYouTuber事務所最大手のUUUM(ウーム)だ。その最大の理由は、20%とも言われているマージンに見合ったメリットが得られないことだという。
「もともとマネジメント料に見合うサポートが受けられていないという不満はYouTuberたちの中にあり、退所を決意するYouTuberも少なからずいました。そのような中、UUUMは吉本興業と業務提携を結び、新たに約800人ものクリエイターと契約を結ぶことになり、UUUMからのこれ以上の手厚いサポートは見込めないと判断し、退所の流れが加速したのでしょう」(芸能ライター)
また、意外にも人気YouTuberが大手事務所に所属するメリットはそれほど大きくないという。
「人気YouTuberの視聴者はほとんどがファン、いわゆる固定客です。YouTuberとして成功する上で一番難しいことは名前を知ってもらい固定客を掴むこと。はじめにUUUM所属YouTouberとしての肩書きや手に入れてノウハウを学び、ある程度まで名前を売ってファンを掴んでしまば、横の繋がりというものはあまり意味がありません。ある程度名前が売れればUUUMの肩書きがなくとも“企業案件”をゲットできたり撮影交渉をスムーズに進めることができます。稼げば稼ぐほどマネジメント料も高くなるわけですし、人気YouTuberはあまりUUUMの恩恵を受けられないのかもしれません」(ネットライター)
現状、人気になればなるほどYouTuberはUUUMからの独立を考えるようになる状況だ。加えてYouTuberは事務所を辞めて独立しやすい環境にある。
「テレビを主戦場とするタレントにとってクライアントはテレビ局です。テレビ局と芸能事務所のコネクションで成り立っているテレビ業界では事務所の力は大きく、独立後に圧力がかかるようなこともあり、ほとんどのタレントは事務所の力がないとやっていけません。一方でYouTuberにとってのお客さんは視聴者です。テレビ業界のようなしがらみなどはほとんどないため、独立後に“干される”ようなことはありません。純粋に面白ければ視聴者を集めることができるため『お客さん』がいなくなるようことはありません。つまり、独立にあたってデメリットはほとんどないということです」(前出・芸能ライター)
そのような背景がある中でUUUMは吉本興業との業務提携を結び、テレビ業界とのパイプを作り、事務所の強みにしようとしたのだが、既存の所属クリエイターからは逆に反感を買ってしまったようだ。しかし、YouTuberからテレビの人気者になったフワちゃんのようにテレビ進出を狙っているYouTuberがいることも事実。UUUMは対価に見合ったマネジメントで、クリエイターたちを繋ぎとめられるだろうか。
(浜野ふみ)