最近、都内でよく見るのが、ウーバーイーツの配達員。2万店を超える登録飲食店から、スマホひとつで出前が取れるのだから、巣ごもり生活にはうってつけ。そんなわけで利用者が激増中、それに伴って配達員も増えているのだ。
配達員もスマホで登録してサポートセンターで配達バッグを受け取ったら、すぐに配達員になれる。お気軽なバイトだった。
しかし、3月末からコロナ禍でサポートセンターが業務停止。配達バッグは直接、受け取れなくなり郵送で‥‥となったが、すぐに手元に届かないようで、転売事情に詳しいライターの吉岡幸二氏によれば、
「センターは市販の保温バッグを使うよう指導していますが、ロゴ入りバッグがいいのか、配達員希望者は『メルカリ』で中古品を購入しているんです。4000円のデポジットで入手する配達バッグが1万円以上の価格で売れています。出品量からみても転売ヤーが早くから目をつけて、安く仕入れていたんでしょう」
誰の家にでもあるバッグではない。が、配達員登録をしている吉岡氏にとってはゴミになりつつある。
「ライバルが増えて配達員では稼げない。バッグを売ったほうが‥‥」(吉岡氏)
しかも、闇業界からも配達バッグの需要がある。某組織関係者はこう話す。
「薬物の密売人が欲しがっている。あの配達バッグを持っていると警察に怪しまれないらしくてね」
コロナ終息後も、まだまだ値上がりしそうなのだ。