12月3日、米グーグルの親会社であるアルファベットは、ラリー・ペイジ最高経営責任者(CEO)とセルゲイ・ブリン社長が退任すると発表した。2人はグーグルを立ち上げた共同創業者であり、ともに46歳という若さだが、この退任劇には称賛の声が上がっている。
「両氏は1998年にカリフォルニア州の民家でインターネット検索のグーグルを立ち上げました。アフィリエイトや画像検索、検索したいものの関連候補を自動的に表示してくれるサジェスト機能など今やネット検索では欠かせない仕組みを取り入れ、Gメールや地図検索のグーグルマップを無償で提供。他にもAndroidやYouTubeを買収後に急成長させるなど、今年5月に発表された『フォーブス』の世界の高価値ブランド100社では、アップルに次いで2位にランクインするまでグーグルを成長させたのです」(社会部記者)
あまりにも偉大な功績を残した両者だが、「私たちは、会社を経営するより良いやり方がある時に、経営職にしがみつくような人間ではない。アルファベットとグーグルにはもう、CEO2人と社長1人は必要なくなった」と退任理由を明らかにし、潔く役職を捨てる決断をしたのだという。
これにネット上では、《日本の経営者たちに爪の垢を煎じて飲ませてやりたい》《2人はインターネットの可能性を限りなく広げてくれた。彼らの恩恵を受けてない人などほとんどいないだろう》《最近はグーグルも批判されることが多いけど、それでも彼らの功績は偉大であることに間違いない》など、功績と決断を讃える声が続々と上がっている。
「特にペイジ氏は、13年から声帯が麻痺する病気を患っていることを発表すると、公の場に姿を見せることはほとんどなくなり、現在はカリブ海の島で暮らしながらマイペースに投資活動をしているとされ、アルファベットのCEOでいる必要性を感じなくなったのではないでしょうか。ただ、2人は今後も取締役にはとどまり経営に関与していくことも発表しているので、影響力がまったくなくなるわけでもないようです」(経済ジャーナリスト)
何しろまだ46歳。新たな挑戦にも期待したいところだ。
(小林洋三)