製作サイドは「こんなんオモロいやろ~」と思ったのかもしれないが‥‥。
厚生労働省が、人生の終末段階でどのような治療やケアを受けたいか事前に医師や家族と話し合っておく「人生会議」の普及・啓発のため、ポスター製作を吉本興業に委託。芸人の小藪千豊をモデルにした告知ポスターが25日に公表されたのだが、「全国がん患者団体連合会」など患者団体から抗議が相次ぎ、翌26日には予定されていた自治体への発送を中止するに至った。あまりに“短命”だったことから、ネット上にも様々な声があがっている。
「ポスターはベッドに寝た小藪さんを俯瞰から撮影して、まるでホラー映画のような図柄。モデルがモデルだけに顔は変顔。そこに『病院でおとんのすべった話聞くなら家で嫁と子どもとゆっくりしときたかったわ』などと、ブラックジョークのような文章が添えられています。人生最後の瞬間かもしれないのに父親の面白くない話を聞くぐらいなら、家族で事前に『人生会議』をしておけばよかったという内容ですが、見る人によっては“ふざけている”ととられるかもしれませんね」(女性誌ライター)
ただSNS上では〈何がアカンの?〉〈けっこう斬新だと思うけど〉という容認派と、〈顔がアカン〉〈不祥事続きの吉本に税金使ってこれはダメでしょ〉〈トガったポスターを作った人の自己満足が鼻につく〉などといった否定派が拮抗。だが、終末医療に携わる当事者からは「ただただ不快です」という声もあることから、お蔵入りは致し方なし。
闇営業、所得隠し、そしてお上発注のポスターまで中止…今年は吉本興業にとってとんだ厄年のようだ。
(山田ここ)