日給2万6000円超も「フードデリバリー」は今が稼ぎどきだっ!(2)まずはシェアサイクルから

 フードデリバリー業務に従事し、ユーチューブチャンネルで情報発信を続けるマツトシ氏に聞くと、

「ここ2、3年で稼ぎにくい状況になってきていますが、雨の日は別。ふだんよりも2倍、3倍と稼げることも‥‥」

 そのカラクリはこうだ。

「ウーバーイーツでは、1回の配達料に加えて、クエストと呼ばれる条件を達成することで追加の報酬が得られる仕組みで、雨天の時に発生するクエストがとにかく好条件なんです。先日に発生したクエストでは1回目が600円、2回目が200円、そして3回目以降(12回目まで)は400円というボーナスが提示されました。ただし、周辺で稼働している配達員の数や配達のキャリアなどによって違ってくるので断言はできませんが、少なくとも梅雨の時期は稼ぎ時と言えます」(前出・マツトシ氏)

 スマホと自転車もしくはバイクがあれば今日から稼げるフードデリバリー。だが、どんな仕事にもトラブルや苦悩はつきものだ。

 週末に副業で配達業務を行っているCさん(30代)は言う。

「カスハラは日常茶飯事。出前館など現金決済タイプのデリバリーで『いつまで待たせんだ!』と玄関で小銭を投げつけられたことも‥‥。そうそう、保護者の承認があれば、未成年でもウーバーイーツを頼めるサービスがあって、タワマンに超高級弁当を届けたら中学生が受け取りに来てね。見下すような態度を取られてヘコんだよ」

 また、前出・Aさんは仕事を斡旋するアプリに疑いの目を向ける。

「ウーバーイーツで一定期間内に60回の配達をこなすと約5000円が加算されるクエストがあったのですが、最終日の夜に59回まで達したものの、深夜まで粘ってもいっこうに依頼が来ない。絶対にAIの意地悪ですよ」

 それでも自分の足で稼ぎたい─。そんな御仁に前出・マツトシ氏が助言を送る。

「フードデリバリーの仕事は向き不向きがあるので、初期費用を抑えることが大切。いきなり高額な電動自転車を購入するのではなく、最初はシェアサイクルから始めてみては? 例えばドコモのバイクシェアサービスなら『1日パス』が1650円(税込み※東京広域エリア)で、時間を気にせず利用できます」

 会社を定年退職して、暇を持て余している高齢者にはうってつけの仕事だろう。先のマツトシ氏も「運動を兼ねて働けるのが大きなメリット」と前置きしてこう続ける。

「数あるデリバリーサービスの中でもウーバーイーツは扱いやすく、60代以上の方でもすぐに使いこなせるはずで、慣れると仕事がとてもおもしろく感じられるんです。しばらく続けて、飽きがこなければ、自分の自転車をカスタマイズして、リアキャリアに配達用バッグを載せられるようにするといいでしょう。バッグを背負っていると、肩や背中への負担が大きいですし、夏場は蒸れて大変ですからね。スマホのホルダーや雨よけのカバーを取り付けるなど、自分なりに工夫していくことが大切です」

 これから本格的な猛暑となれば、デリバリーの需要はさらに増える見込みだ。熱中症に気をつけて、バンバン稼いでほしい。

*週刊アサヒ芸能7月3・10日号掲載

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