写真を見ただけで「撮影場所」が瞬時にわかってしまう「位置情報AI」の驚愕性能と危険度

 近年のAIの進化には驚かされるものがあるが、なんと、写真をアップしただけで自動で撮影場所を特定するAIが登場し、「ヤバすぎる」という声が上がっている。

「GeoSpy」は、写真に写っている場所を瞬時に予測するAIツール。建築物や植生、建物間の距離などの特徴に基づいて高精度に予測することができるといい、開発元のGraylark Technologiesが法執行官や政府機関に向けて販売している。

 同社のサイトでは、あらかじめ用意された風景画を利用したデモが可能になっているが、瞬時に場所を特定する様子は驚愕モノだ。

 東京タワーやエッフェル塔、ゴールデンゲートブリッジなど、世界的に有名なランドマークはもちろんのこと、ローカルな建築様式もヒントにしているようだ。また、その場所の標高や季節感、気候帯など、様々な情報を組み合わせることで、かなりの精度で場所をしぼり込むという。

 となると、気になるのはプライバシー保護や情報セキュリティの確保だが…。

「料金体系は、有料版として主に政府機関や法執行機関向けのプロフェッショナル版が提供されており、これは機関単位での契約となっています。個人が無料で簡単に利用することはできず、その点ではとりあえず安心できますが、利用者には慎重な判断と適切な管理が求められるのは言うまでもありません」(ITライター)

 AIの活用は、業務の効率化や生産性の向上、コスト削減など様々なメリットをもたらすが、その反面、情報漏洩や責任の所在が不明確になるなどのデメリットも少なくない。

 AIの進歩と同じレベルで、それを利用する人間の管理能力もアップデートする必要がありそうだ。

(ケン高田)

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