大活況「婚活アプリ」の落とし穴と“復縁家”の台頭

 草食系流行りで男性の恋愛温度が低めな一方、肉食女子もいて、いずれにせよ相変わらず巷では街コン、婚活・恋活パーティーなど、恋愛産業は活況を呈している。
 
 ところが、婚活・恋活の中身が変われば、新たな悩みも生じているようだ。『好きな人に愛される5つのルール』(秀和システム)の著書があり、探偵・恋愛アナリストとしてこれまで1万人以上の恋愛相談を受けてきた都築亮太氏に最近の相談内容の傾向を聞いた。
 
「最近多いのが、婚活・恋活アプリでの出会いを巡る相談です。最近は、恋愛下手なオタクの人向けのアプリも登場しています。街コンやパーティーは面倒な上、安くて500円、少し高いもので4~5000円の費用がかかりますし、さらにはサクラが混じっているケースもある。もちろん、従来からあるような有料の出会い系サイトで真面目なサイトも未だに健在ですが、より手軽で無料でも使えるアプリがいくつも登場しています」

■「復縁家」のニーズが高まる理由

 ただ、携帯の画面越しでの出会い、そこにはやはり落とし穴も存在しているという。

「アプリでの出会いの場合だと、遊びなのか真剣な恋愛を求めているのか、後になって双方の間でミスマッチが生じてトラブルになりがちです。また、出会いの場がアプリになっただけで、結局は貢がせる金目当てのダメンズにハマってしまう女性からの相談も多数寄せられます」

 現実社会で暮らしていても出会いに恵まれず、スマホ越しに恋人を求めるところに人間関係の希薄化が読み取れる。そこで一方の流行りなのが「復縁」なのだという。

「ここ数年、復縁をしたいという相談とニーズが多く、『復縁屋』を名乗る業者なども登場しています。婚活ウツに代表される、新しい出会い探しで疲れた反動ということもあるでしょうし、やはり希薄な人間関係よりは見知った人との間の人間関係でないと落ち着かないし安心もできないということでしょう」

 さらに最近の傾向として、60歳以上の高齢者の相談も確実に増えているという。少子高齢化の波がここにも表れているのだ。

(猫間滋)

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