「静岡県が配布している薬物の乱用防止を呼びかけるチラシの『画力』が素晴らしい」
そんな書き込みがSNS上で広がりを見せている。
注目を集めているのは地元のデザイン専門学校の学生がデザインしたという「薬物乱用はダメ。ゼッタイ。」という啓蒙チラシだ。詰め襟学生服を着た若者が、薬物摂取で目にクマを作り、真っ青になっている様子が描かれている。
またリーフレットには、女子高生が薬物の乱用による心不全や不整脈、精神障害で顔色を変えている姿や、フラッシュバックで顔をしかめているイラストなどもあり、薬物乱用の危険性がわかりやくす示されている。
SNS上では「デザインもよく、読みやすい」「これは思わず手にとって読みたくなるな」などと、かなりの評判だ。静岡県では、過去のポスターも地元のデザイン専門学校の生徒がデザインを担当しており、好評を博していた。画力の高さに関心が集まるとともに、漫画を読む感覚で若者に受け入れられているようだ。
近年はこのように漫画やイラストを多用して若者にアピールする公共ポスターが増えている。東京都では若者に薬物乱用問題について関心を持ってもらうため、1999年からポスター・標語の募集を行っているが、今年1月に発表された最優秀賞のポスターは、ロングヘアの女子高生が手のひらを外に向け、「頼るべきは薬物じゃない」と「NO」を示している。デザインしたのは西東京市の中学校に通う中学生だ。
惜しむらくはどれも地元を中心にしか配布されていないことだが、近年はWebサイトでも公開されているため、興味のある方は目を通してみるといいだろう。
(ケン高田)