日本代表が快進撃を続けているラグビーW杯。10月13日の日本−スコットランド戦は視聴率が関東地区で39.2%を記録。瞬間最高視聴率は21時41分の試合終了の時で、関東地区53.7%を叩き出した。
W杯における日本代表の活躍はもちろん、ラグビーそのものにも注目が集まり、さらにラグビー関連の物や人にも熱い視線が注がれている。その1つが1984年から放送が始まったドラマ「スクール☆ウォーズ 〜泣き虫先生の7年戦争〜」(TBS系)だ。
「同ドラマは大映テレビ制作の青春熱血ラグビードラマで、実話を元にした物語です。ラグビー元日本代表の滝沢賢治が不良高校の教師になり、ラグビーを通じて生徒の更生を目指す姿を描いています。主役の滝沢先生を演じたのは山下真司。当時はこのドラマを観てラグビーを始めたという選手も多くいました」(テレビ誌ライター)
人気が高かったドラマだけに、ネットには名場面を振り返る書き込みが続き、中にはドラマで一番のシーンを決めようとの声もある。
名場面に推す声が特に多かったのは、第8話「愛すればこそ」。滝沢先生が率いる川浜高校が相模第一高等学校に109対0で破れた回だ。試合後、滝沢先生はへらへらと笑う選手たちに「お前らゼロか!? ゼロの人間なのか!」と涙ながらに問いかけ、改心した生徒たちを殴るシーンがある。
また川浜高校ラグビー部員の「イソップ」こと奥寺浩が亡くなるまでの話はどれも感動的だと評判だ。
最終回で川浜高校が全国大会で優勝を成し遂げ、「泣き虫先生」と呼ばれた滝沢先生を筆頭に選手、関係者が号泣するシーンも名場面のひとつとされる。
「スクール☆ウォーズの名場面は感動的なシーンだけではありません。思わず笑ってしまう物語もあります。個人的におすすめなのは、不良生徒の内田勝が卒業直前に改心し、必死に勉強をする場面です。内田は放課後、教室に残り小学生が使うような学習帳に『花』と書くんです。そして滝沢先生に「先生、花って字、10書いたら花束みたいだせ。100書いたら?」と問いかける。すると滝沢先生は「花園だな。花園になるまで書いてみろよ」と答えます。もうすぐ社会人になる体の大きな学ラン姿の男が、一生懸命に『花』と書く様はとても滑稽なんですよ」(前出・テレビ誌ライター)
80年代に男たちの胸を熱くした「スクール☆ウォーズ」は、現在DVDとブルーレイでボックスが発売されている。当時を思い出した人、ラグビーW杯で興味を持った人にぜひ観てほしいドラマだ。