とんかつ専門店「かつや」では、12月10日より期間限定で「さばとロースの味噌たまカツ丼」(税込935円)の販売を開始している。「さばの味噌煮」からヒントを得て開発されたという、なんとも面白いメニューがまた登場したので、さっそく食べに行ってみた!
公式によれば同商品は、ロースカツとさばカツを一度に味わうダブルカツに仕立て玉子でとじた、正統派の中にもわんぱくさを忘れない「かつや」らしさ溢れる一品とか。丼の他にとん汁が付いた「さばとロースの味噌たまカツ定食」(税込1045円)も提供されている。
「かつや」では店内でかつを揚げているので提供まで少し時間がかかるが、その間に一つひとつ揚げられていくカツが立てるパチパチという音がすでに食欲がそそられる。油が奏でるアンサンブルに耳を傾けて待っていると、やって来たのはひたすら茶色に埋め尽くされた丼。それもそのはず、「さばとロースの味噌たまカツ丼」には通常のロースカツ1枚に、かなり大ぶりなさばカツが2枚も入っているのだ。
まずは、箸で持ち上げるのも大変なほど大きなさばカツからいただくと、衣はザクザクとしているが、身は肉厚ながらふんわりと柔らかで、しっかりとさばの旨みが感じられる。そこに甘みとコクの強い味噌ダレと半熟たまごのまろやかさが合わさり、カツのはずなのにさばの味噌煮の味がしてくるから不思議だ。実は、さばカツを食べるのは今回が初体験なのだが、アジフライのように身がふっくらとしていて風味も良く、これほどさばが揚げ物と相性が良いとは知らなかった。
そしてロースカツの方はというと、味噌との相性が良いのは言わずもがな。赤身と脂身のバランスも良く、青ネギと一緒にいただけばシャキッとした爽やかさも加わって、みるみるご飯が進んでいく。なお、こちらの商品はご飯にもしっかりと味噌ダレがかけられていたので、最後の最後まで味が緩むことなく、美味しく食べきることができた。が、さすがにこれを全部食べきるとかなりお腹はパンパンだ。
なお、ロースとさばのカツが本当にたっぷりと丼に乗っていて、なかなかご飯にたどり着けないので、全体をバランスよく食べたいという方は丼ではなく定食を選択することをオススメする。
(小林洋三)