とんかつ専門店「かつや」は、11月22日より国内店舗で「ど真ん中ベーコンエッグソースカツ丼」(税込759円)を期間限定で販売開始した。この商品はベーコンエッグをカツの下に敷いて“見せない美学”にこだわったという謎采配がなされたメニューで、どうにも気になったのでさっそく食べに行ってみた。
「ベーコンエッグソースカツ丼」は2022年にも期間限定メニューとして登場していたが、その時はベーコンエッグをカツの上に置いていた。しかし、今回はカツとごはんのど真ん中にベーコンエッグを配置し、完全にSNS映えを無視したビジュアルになっている。さらに、お月見シーズンが終わった今、あえてのベーコンエッグという季節感までをも完全無視したプランニングに、これは絶対“ただ美味しい商品が出来たから見た目や季節感を無視してでも出さざるを得なかったのではないか”という期待感を胸に、かつやへ向かった。
そして、注文から10分程度で提供されたのは、ソースカツにキャベツが添えられた、かつやお馴染みのソレだった。ただし、ソースカツをめくってみると、確かにそこにはベーコンエッグが静かに鎮座している。…こんなに映えない限定商品も珍しいくらいだ。
まずはソースカツからいただいてみる。衣はサクサクでロースは非常にジューシー、甘みの強いソースがしっかりと染みていて、うまい。かつやのソースカツのクオリティの高さは言うまでもないが、改めてうまい。そして、真ん中にいるベーコンエッグはというと、たまごは最強の半熟トロトロ具合で、ベーコンの燻された香りも良く、こちらもいい加減な付け合せではなく、きちんといい仕事が施されていてうまい。
ちなみに、ソースカツとベーコンエッグを一緒に食べてみたが、これは無理に一緒にする必要はないのかもしれない。ソースカツはソースカツで、ベーコンエッグはベーコンエッグでそれぞれベストな状態でいただくのがおすすめだ。
正直、見せない美学にこだわった理由はイマイチよく分からなかったが、上にのっていようがいまいが、うまいもんはうまかった。普通のソースカツ丼(梅)が税込649円ということは、ベーコンエッグがたった110円でトッピングできているという衝撃。しかも、毎回もらえる割引券を使えば100円引きになることを考えたら、もはや注文しない理由がない。
(小林洋三)