「選挙結果を見て…」維新・馬場代表の政権協力“匂わせ”に揺れる自公“過半数割れ”の大ビビリ

 いよいよ総選挙に突入したが、いま自民党はもちろんのこと、他の政党、そして永田町も霞が関でも最大の関心事は「自公で過半数の議席が維持できるのか」という一点に絞られている。そんな中で10月12日に報じられた、時事通信などのインタビューに応えた日本維新の会の馬場伸幸代表のコメントが注目されている。

 馬場代表はそこで、獲得議席目標を尋ねられると「関西以外の小選挙区でも、できるだけ議席を預かることを一つの目標とする」とし、さらに「与党が過半数割れした場合、政権と協力する可能性は」と問われると、「選挙でそれぞれの政党がどの程度の議席を取るかが政権の枠組みを決める最大ポイント。選挙結果を見て判断したい」と回答。政権維持への協力を匂わせたのだ。

 選挙アナリストが言う。

「石破政権は当初、新政権の発足直後の総選挙で国民の裏金批判をかわせると安易に考えていたが、世論調査で国民の目の厳しさを思い知らされた。そのため、慌てて萩生田光一氏らを非公認として逃げ切ろうとしたが、その後も逆風の状態は変わらず。いま、各メディアの世論調査でも自公の過半数割れが濃厚とするところが出てきている。中には過半数233議席からマイナス20~30の“200議席割れ”の予測もあるほどです」

 全国紙政治部記者もこう指摘する。

「自公ともに、有力野党候補と競っている選挙区が多数ある。そこを競り勝てば過半数にかろうじて届くが、接戦だけにドミノ式に敗れ大惨敗も十分に考えられます。そのため自民党執行部は各地で、片手では剣を持ち厳しい選挙を戦いつつ、もう一方の手には最悪を想定して立憲民主党の右派はもちろんのこと、国民民主党、そして維新とも手を握る準備を始めているという、ビビリまくった話が聞こえてくるんです」

 そんな中飛び出した、馬場代表の含みある言葉だったわけだ。政治アナリストの話。

「石破さんは発言がコロコロ変わると批判されているが、各党の思惑もこれからの議席の動きや世論の風を読んで、まだまだ二転三転する。だから維新の意向もどう変わるかはまだ不透明でしょう。そもそも維新と公明の関係も厳しいだけに、枠組みも気になります」

 10月27日の投開票日を前に、それぞれの思惑が蠢いている。

(田村建光)

ライフ