10月6日、日本の南東海上に台風19号が発生し、これが現在、猛烈な勢力へと成長しながら、12日からの三連休あたりに日本列島へ近づこうとしている。
台風15号では、千葉県で大規模停電、いわゆるブラックアウトが発生し、約93万戸が停電。上陸から1週間が経過してもなお10万戸で停電が続くという、台風被害としては前代未聞の事態に陥った。
「地震のみならず、台風によるブラックアウトが起きたことで、天災による二次被害はどこでも起こりうるということがはっきり分かりました。千葉の例を見ても、君津市で倒壊した2本の50メートル級の鉄塔は山間部に建っており、周辺の道路も山林が倒れて復旧に向かうこともできない。それが被害をさらに拡大させてしまったわけです」(社会部記者)
細かく見ていくと、被害を大きくした原因は、それだけではなかった。たとえば、停電状態が続いた市原市では、屋根から飛んだトタンが電柱の上に引っ掛かってしまったパターンも多い。
「道幅が3メートルもない住宅街で、何本もの電柱が倒壊していました。すでに“想定外”が通用しない中で、二度とこうした甚大な被害を繰り返さないためには、電柱の地下埋設や本数を減らして強度を高めるなどの対策が必要となりますが、これには相当な年月がかかる。そのため結局は、水や食料を備蓄するなど各家庭が停電時を見越して準備をしておくしか、対策はないんです」(防災関係に詳しいライター)
また自然の力を見せつけられるのか。
(蓮見茂)