茨城県知事が激怒した「魅力度ランキング」の調査方法と発表タイミング

 10月17日、民間調査会社のブランド総合研究所により、毎年恒例となっている「都道府県魅力度ランキング」が発表され、茨城県が7年連続の最下位となったことが明らかとなり、大井川和彦茨城県知事が怒りを露わにした。
 
「大井川知事は『都道府県魅力度ランキング』に対して『ダントツで1位を目指します』と意欲を見せて積極的にキャンペーンも展開していたことからか、『県のイメージを著しく損なっている』と激怒。『この調査がどのような方法で行われているのか精査し、適切な対応を考えたい』とのコメントを発表しました。また、台風19号で茨城県が被災し、甚大な被害が出ているこのタイミングでランキングが発表されたことに対しても『復旧に努力をしている被災者の気持ちを考えれば甚だ遺憾である』と不快感を示したのです」(社会部記者)

 茨城県の7年連続最下位については県民からも《住みやすさは抜群。気候はいいし、程よく田舎のわりに東京まで電車1本で出られるんだけど》《海鮮も野菜も美味いし住めば都だが、そういうのは伝わらないんだよな》など残念がる意見が殺到している。
 
「茨城県民が悔しがるのも当然だと思います。『都道府県魅力度ランキング』は約3万人にインターネット調査した結果を発表したものですが、その調査項目は“認知度”や“観光意欲度”など外からの視点84項目に対し、“愛着度”や“自慢度”など内からの視点は26項目しかなく、県外からの見方が強く反映される。つまり知名度が高い観光地を持つ県が上位にくるのは必然で、今年も1位北海道、2位京都、3位東京、4位沖縄、5位神奈川が不動で上位をキープしていますからね」(経営コンサルタント)
 
 内からの声が反映されにくいことは不満だろうが、大井川知事の怒りによって、多少の注目度は上がったように見える茨城県。コツコツとアピールを積み重ねていくしか、ないのかもしれない。
                                   
(小林洋三)

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