SNSで沸騰!「手取り15万円で普通の生活」論争で見えた“カツカツ大国”日本の実相

「手取り15万円で普通に生活できるか?」今、SNS上でそんな議論が勃発。侃々諤々の論争が繰り広げられている。

 ことの発端はあるXユーザーの投稿だった。

「手取り15万円でも普通に独り暮らし出来ますよ?みたいな人は基本的に裏に何かあります。親戚が農家で大量の作物を送ってもらえるとか、親の持ってるマンションで暮らしてるから家賃が安いとか、必要なものはお父さんが買ってくれるとか。だって手取り15万はさすがに暮らせないでしょう?」

 このポストに多くのXユーザーが反応。「まぁ家賃相場とかあるから15万円じゃ辛い地域もあるかもしれんが地方なら充分だぞ」「額面15万だったら厳しいなと思って、よく見たら手取り15万。余裕やん。よく計算してみ」などと、可能とする声が上がったが、一方では「絶対に無理!」「家賃光熱費食費だけで詰みます」などと、反論も上がっている。実際問題として、地方と都心では生活スタイルが大きく異なるため、単純に「15万円」を基準に判断することは難しい。問題はむしろ、それ以外にあるのではないか。

 経済ジャーナリストが語る。

「普通の暮らしがどのレベルかにもよりますが、むしろそれよりも、1カ月間汗水垂らして働いた結果、もらった給与の15万円では、現状カツカツの生活しかできないということが問題ではないでしょうか。都心ではこれまでワンコインだったランチ代が、ここに来て1000円に跳ね上がっています。20日間外食すると、それだけで2万もかかることになる。他にも家賃、光熱費、医療費等がかかることを考えると、賃上げは緊急課題といえるでしょう」

 ひょんなことから始まった15万円問題。人それぞれライフスタイルは異なるとはいえ、気兼ねなく「普通の生活」を送るには、さすがに心許ないと感じる人がほとんどのようだ。

(ケン高田)

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