熱中症と間違えやすい「夏血栓」で脳梗塞・心筋梗塞を発症する思わぬ引き金

 連日の猛暑で熱中症対策の徹底が呼びかけられているが、まだまだ続きそうな夏にもうひとつ気をつけたいのが“血栓症”だという。

「暑さの中、めまいがしたり、身体がしびれたり、吐き気がしたりすると、まず熱中症を疑いますが、似ている症状の原因が“夏血栓”の場合があります。熱中症は気温の高さで体温調整がうまくいかなくなったり、体内の水分や塩分のバランスが崩れることで起こります。一方、夏血栓は発汗による身体の水分が減って血液がドロドロになり、血管の中に血のかたまり(血栓)ができて、血流が止まってしまうことで引き起こされます」(医療ライター)

 近年は30~50代でも発症する人が増えており、血栓が脳で詰まると脳梗塞、心臓で詰まると心筋梗塞が引き起こされる。

「夏血栓を防ぐには水分補給して脱水を防ぐことが重要なのですが、気をつけたいのがマスク。マスクをしていると口の中が潤っている感覚があるため、水分が不足していることに気づきにくくなるのです。さらに、お酒を飲むと脱水状態になるので、飲む際は水分も補給するようにして、就寝前にもコップ1杯分の水分を摂るようにしたほうがいいでしょう」(同)

 熱中症対策も含めて、とにかく夏は水分補給をこまめにしたい。

(鈴木十朗)

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