対戦相手はCPUだったの!?「マリオカート ツアー」が苦戦する理由

 DeNAが9月25日にリリースしたスマホゲームの「マリオカート ツアー」の評判がどうも芳しくない。

「リリース当日のアップルのアプリセールスランキング(セルラン)で、フランスで1位、アメリカで5位の上位に躍り出ましたが、国内は19位、ほかの主要国でも10〜20位の間と、爆発力としては期待したほどではありませんでした」(ゲームタイター)

「悲報 マリオカートはオンライン対戦でなかった」「あれ?マルチプレイカミングスーンて 今まで戦ってたのはCPUだったの?」

 ネットにはこんな声が上がっている。マリオカートの醍醐味と言えば、友達とワイワイやりながらトップを争うこと。ところが、スタート時にこの機能はなかった。「ある」とのアナウンスがあったわけではないのだが、ファンとしては当然この機能を期待していたので、肩透かしを食らった形だ。

 オンライン対戦できるマルチプレイ機能はバージョンアップ待ちのようだが、今のところ実際にオンラインで競われるのは、レースを次々とクリアすることで得られる「グランドスター」というアイテムを手に入れながらいかにハイスコアを得るか。つまり、レーシングゲームではなく点数ゲームなのだ。

 ジャンル分けすれば、キャラクターの収集・育成を楽しむソーシャル・ゲームと言ってよく、そういう意味ではマリオカートである意味が感じられない。だからネットでは「オンライン対戦つけるなら最初からつけないとあかんでしょ」という声が上がる。この辺りにキャラ先行の国外で振るい、国内が冷え込みがちな理由がありそうだ。

 だが、海外でも事情は複雑なようだ。

「ツアーには『ゴールドパス』という課金システムがあって、課金が重いという声があります。また、ツアーは従来のキャラ育成のソーシャルゲームですから、上位を狙うにはショップ内で課金してルビーを購入、このルビーでガチャを引いてキャラを育てる必要があります。ですが、ベルギーでは支払った代金に対して何がもらえるか分からないガチャは賭博に当たるとして認められていないんです」(同前)

 ツアーはもちろんDeNAと任天堂が組んだゲームだが、同じコラボの前作「ポケモンマスターズ」が、「ドラクエウォーク」が好調の一方で伸び悩んでいる。まだまだ苦戦は続きそうだ。

(猫間滋)

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