「凱旋門賞」社台軍団の極秘調教”をスッパ抜く(3)3歳馬ジャパンは軽視禁物

 日本馬の前に立ちはだかるのは、先の女王や仏ダービー馬だけではない。

 凱旋門賞といえば、ここ10年で6勝と、斤量差が有利とされる3歳馬の活躍が目立つ。牧野デスクの推しは、エイダン・オブライエン厩舎の3歳馬ジャパンだ。

「8月の『インターナショナルS』では、『キングジョージⅥ世&クイーンエリザベスS』でエネイブルと接戦を演じたクリスタルオーシャンをアタマ差でかわしました。一皮むけた印象ですね。切れ味があり、同舞台で行われた『パリ大賞』も勝利。9月の『アイリッシュチャンピオンS』を回避して、ここに照準を合わせた点も好感が持てます。あとはクールモアのエース、ムーア騎手がマジカルとどちらを選ぶのか。ジャパンなら頭から狙ってみたいですね」

 そのマジカルは「アイリッシュチャンピオンS」を好位からあっさりと抜け出して完勝した。

「エネイブルとの対戦成績は4戦4敗。明らかに分が悪いですが、1馬身差以内に2度食い込んだ実力がある馬だけに、侮れません」(秋山氏)

 古馬勢では前哨戦のGⅡ「フォワ賞」でキセキを撃破し、同レースの連覇を果たしたヴァルトガイストと、9月に行われた「バーデン大賞」を14馬身差で圧勝したゴドルフィンのガイヤースも見逃せない。

「前者は6月、7月のGⅠで3着が続きましたが、重馬場の影響もあったように映ります。『フォワ賞』の時のような良馬場でやれれば、もう少し差は詰まりそうです。後者は一躍、凱旋門賞の惑星に浮上してきましたが、なんともつかみかねる存在ですね。3走前のGⅡ『アルクール賞』は、最後に流しての勝利だけに14馬身差の圧勝劇はフロックではないでしょうが、2走前の『ガネー賞』では、勝ったヴァルトガイストにあっさりと交わされています」(秋山氏)

 そのほかのダークホースとして秋山氏は、昨年の「パリ大賞」を制したキューガーデンズ、前哨戦「ヴェルメイユ賞」の2着馬ムーシースアミーカ、「ベルリン大賞」優勝のフレンチキングの馬名を挙げるが、英ブックメーカー「ウィリアムヒル」では日本勢の評価が意外に低く、フィエールマンの7番人気(単勝21倍/9月27日現在)が最高だ。

 イギリス調教の秘策と強力海外勢の激突。10月6日、23時5分に夢へのゲートが開く!

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