連日猛暑日が続く中、エアコンの設置業者がフル稼働している。2024年3月時点のエアコン普及率(2人以上の世帯)の全国平均は92.5%で、もはやエアコンのない家庭はほとんどないが、どのメーカーも設計上の使用期間を10年としているため、買い替え需要は常に発生しているようだ。
ところが家電量販店ではこの時期、エアコンを購入しても設置業者のスケジュールの空きがなく、しかたなくネット販売で商品を手に入れ、暮らしに関わる価格比較サイトなどで、設置業者を手配したという人もいるのではないだろうか。しかし、中には空調専門店や電気設備店ではなく、他業種の副業としてこなしている業者もあり、設置トラブルが後を絶たない。
特に多いのは、マンションベランダでの室外機の設置方法の間違いなのだとか。都内にあるマンションの管理組合関係者が語る。
「比較的新しいマンションはあらかじめベランダに室外機の設置スペースが設けられているですが、中には置き場所が狭く、ベランダの手すり近くに設置するケースが見受けられます。しかし、ほとんどのマンションでは子どもの転落防止のため、室外機の設置位置に制限を設けています。消費者庁は、小さい子どもがいる家庭では窓やベランダ近くに足場になるようなものを置かないよう注意喚起しています。エアコンの室外機を設置する際は、手すりから60cm以上離すようにしてください」
そのほかにも、排水ホース(ドレンホース)をきちんと排水レールに沿って設置せず、隣まで水が流れ込んだり、ベランダの床に排水ジミができるなどのトラブルが報告されている。
どこか不慣れそうな業者がやって来たら、無用なドラブルを避けるため、事前に設置方法などを確認したほうが間違いないだろう。
(ケン高田)