開幕から二軍で調整を続けている楽天イーグルス・田中将大投手の一軍復帰登板の“Xデー”が見えてきた。それは8月1日で、この日は楽天グループが冠協賛をして東京ドーム1日限定でホームゲームをする重要な日である。
「楽天ファンの拡大を目的にした年に一度の夏祭り的なイベントです。今季は首位を独走するソフトバンクとの対戦で、チケットは全席完売しました」(楽天担当記者)
そのプラチナ試合に、チームでは“田中の復活登板プロジェクト”が動き出しているというのだが、田中は今、完全に土俵際に立たされている状況だ。2021年に三木谷浩史オーナーの肝いりで推定年俸9億円で名門ヤンキースから電撃復帰したが、3年間でわずか20勝と費用対効果は最悪。完全復活を目指すべく、昨秋には右肘のクリーニング手術を受けて首脳陣も「開幕ローテーション入り」を厳命した満を辞しての今季だったが、早々に二軍落ち。しかもイースタン・リーグ公式戦でも3月20日のDeNA戦で3回3分の1のわずか63球を投げただけだ。
一方の一軍は、前半戦こそ最下位を独走していたものの、交流戦の優勝により風向きも変わった。田中本人も6月には自身のXで「交流戦の初優勝 ファンの方々の声援もすごかった。僕も1日も早くマウンドに立つことが出来るように引き続き練習します」と発信。ブルペンでの投球練習の映像も投稿している。
「8月1日は当然のことながら三木谷オーナーの“御前試合”になるでしょう。この試合でマー君の復帰登板が実現したとしても不甲斐ない投球をすれば、あと3勝に迫った日米200勝達成は風前の灯。それどころか引退勧告もあり得る、まさに正念場となります」(前出・楽天担当記者)
ソフトバンクの強力打線にメッタ打ちにされないことを祈るばかり。
(小田龍司)