田中将大に経営サイドが肝を冷やす?/セ・パ12球団「大誤算」(4)

 日本ハムは今季から、外野の西川遥輝(28)、近藤健介(27)、大田泰示(30)のレギュラー3人に、松本剛(27)と浅間大基(24)を加えて「5人をローテーションで回す」と栗山英樹監督(59)はシーズン前に豪語していた。だが、単なるパフォーマンスに終わりそうな気配が充満しているのだ。

「建前は各選手の負担を軽減してパフォーマンスを上げるという狙い。ただしレギュラーはケガをしない限り休まず使われ、近藤をDHに入れるからスペアが入るだけです。革新的なことをやるように見えて、昨シーズンと変わらず、戦前の予想通り、最下位を突っ走っています」(スポーツ紙デスク)

 そんな中、早くもお役御免になりそうなのが、オリックスのアダム・ジョーンズ(35)だ。推定2年8億7000万円の大物メジャーリーガーだが、2年目は攻守ともすでに失格の烙印を押されている。

「相変わらずストレートと変化球のコンビネーションにキリキリ舞いで、打率と得点圏打率が1割台。前を打つ吉田正尚(27)のマークが厳しくなるばかりで、打線が総崩れになりかねません。また、メジャーでゴールドグラブ賞を獲得した守備もさび付いてしまった。外野ノックをスタンドから見ていても、気の毒になるレベルでヘタクソ。DH以外での起用は難しいので、楽天から移籍復帰してきたロメロ(32)の合流と同時に、ベンチの置物になりそうです」(スポーツ紙デスク)

 メジャーリーグから凱旋した田中将大(32)は、右ヒラメ筋損傷で開幕2戦目に予定していた登板を回避。集客効果抜群の絶対的エースの不在に肝を冷やしているのは、ベンチよりも経営サイドのようだった。

「マー君を餌にしてチケット収入を増やす思惑が外れました。昨シーズンの主催試合の平均来場者数は3935人。コロナ禍で入場規制があったとはいえ12球団最低の数字で、チケット収入もコロナ前の47億円から12億円にまで下がってしまいました。客入りとスポンサー企業の接待のため、本拠地の土曜日にマー君を登板させるプランもオジャンになりそうです。マー君関連のイベントスケジュールも見直しを迫られています。せめてもの救いは、180万円の高額ファンクラブの会員からクレームが出ていないことですが‥‥」(パ・リーグ関係者)

 各球団、大誤算に苛まれているようだが、シーズンはまだ始まったばかりである。

*「週刊アサヒ芸能」4月22日号より

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