6月24日夜、東京青年会議所は東京都知事選(7月7日投開票)の候補者4人によるオンライン討論会を都内で開催した。出席者は現職の小池百合子知事、前参院議員の蓮舫氏、前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏、元航空幕僚長の田母神俊雄氏。候補者同士のクロストークでは、小池氏の歯切れが悪くなる一幕があった。
小池氏を追い詰めたのが、蓮舫氏の質問だった。都知事選の争点の1つである神宮外苑の再開発について、「まさか、外苑の再開発の事業者から都知事はパーティーのチケットの購入とか受けていませんよね?」と質問。小池氏は「パーティーの開催につきましては、それぞれ法律に則った形で公表をさせていただいているところでございます。そのような形で公開もさせていただいているところでございます」とはぐらかせた。
小池氏の逃げ切りを許すまいと、ここで石丸氏が挙手。「今の蓮舫さんの質問はイエスかノーで答えられるので、イエスかノーで答えていただきたいと思います」と追撃。小池氏は「はい、あのー私はこれまで、政治のパーティという形で開かせていただいております。その中には様々な方々からご意見を伺うと同時に、ご協力もいただいている。そしてそれは、法的に則って進めているということでございます」とはっきりしない回答。進行役も「ちょっと僕よくわからないのですけど、それはイエスということですか?」と単刀直入に質問すると、小池氏は「様々な方にご協力いただいております」と、終始歯切れの悪い回答となった。
「小池氏は都議会でも答弁を避けることは珍しいことではありません。3月13日に行われた都の予算特別委員会で立憲民主党の関口健太郎議員は、小池都知事に答弁を求めた質問に幹部が答える『答弁拒否』が頻発していると主張しました。関口氏は『知事に耳障りなことを言う議員の質問は排除するのか』と問いただしています。都合が悪いことは自ら答弁せず、討論会でははぐらかすのが小池流なのでしょう。それでも現時点で各メディアが行った調査では、小池氏がリードしているという。今回の討論会での歯切れの悪さがどう影響するか、これからの選挙戦に注目です」(週刊誌記者)
逃げるが勝ち、となるか。
(石田英明)