新交通システム全6駅で日本初導入!きっぷもスマホも不要「顔認証改札」は究極のチケットレス乗車法だ

 JR東日本や東武鉄道など首都圏の鉄道8社と、大阪メトロや近鉄など関西の鉄道7社が導入に向けて準備を進めているQRコードを利用した「QR乗車」。SuicaやPASMO以外の新しい乗車法として注目されている。

 だが、それよりもさらに一歩進んだ乗車法とも言えるのが「顔認証改札」だ。事前に登録をしておけば、きっぷはおろかスマホもいらない

 そして、この究極のチケットレス乗車を日本で初めて実施した鉄道がある。6月15日から同システムを導入した千葉県佐倉市を走る「山万ユーカリが丘線」である。

「同線は、佐倉市の住宅地『ユーカリが丘ニュータウン』内を周回する交通機関で、京成本線と接続するユーカリが丘駅を起点とした1周5.2km、全6駅の短い路線です。現地の宅地開発以下、街づくりのすべてを担う不動産会社『山万』が、首都圏初の新交通システムとして1982年に開業しました」(鉄道専門誌編集者)

 顔認証改札を利用するには、事前に専用サイト上で顔写真を撮影する。さらに、名前やメールアドレス、クレジットカード情報などを入力。登録は5分ほどで完了する。ただし、定期券利用の場合は、売り場のあるユーカリが丘駅の窓口で駅員が撮影して登録する。

「駅の自動改札では、設置してあるタブレットに顔を向けると、瞬時に識別して入場できる仕組みです。メガネやマスクを付けていてもちゃんと識別するため、いちいち外す必要もありません」(前出・編集者)

 海外ではインドネシアや台湾など、複数の地域で導入済みだ。日本でも大阪メトロが今年度末までの導入を目指しており、JR西日本も昨年、大阪駅などで実証実験を行っている。

「JRや私鉄大手では紙きっぷはQR乗車券として残しつつ、それと並行して顔認証改札を導入する可能性が高いと思われます。交通系ICカードだとカード、またはモバイル型だとスマホを忘れてしまうと入場できませんが、このシステムならそんな心配も無用です」(前出・編集者)

 駅でも文字通り「顔パス」できる時代になりつつあるようだ。

※写真は山万ユーカリが丘線

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