超党派の国会議員で作る「安全保障から考える未確認異常現象解明議員連盟(UFO議連)」が6月6日に発足し、注目を集めている。
「UFO議連」は、未確認飛行物体(UFO)を含む未確認異常現象(UAP)に対応するため、政府に対して専門機関の設置を求めるために立ち上げられたもので、自民党の小泉進次郎元環境相や、「ポスト岸田」候補の石破茂元幹事長、立憲民主党の原口一博氏ら国会議員80人が名を連ねている。
同議連の幹事長に就任した小泉氏は、「アメリカの国防総省の中には、UAPの対策室も立ち上がり、目撃多発地帯というものが発表されています。超党派で防衛省とともにこういった問題に取り組んでいくような、議論を深める議連にしたい」と語っている。また、議連も「日米同盟の強化やUAPの識別能力を向上させる観点から、専門機関の設置を国に求める」と訴えている。
ただ、自民党の裏金問題が世間を騒がせている最中での発表に、有権者は疑問を抱いているようだ。SNS上でも《最高の税金の無駄遣い》《少子化対策や医療福祉問題が山積みなのに、UFOに関心を向けている場合じゃない》などと手厳しい意見が多い。
「アメリカの国防総省では『UAPが地球外テクノロジーを示すものであることを裏付ける証拠は一切無い。目撃情報の大半は普通の物体や現象で、誤認の結果である』と結論付けています。異常現象に目を向けることが不必要とは言わないまでも、果たしてそれが今なのか、という声が上がるのも無理はないのかもしれません」(政治ジャーナリスト)
UFO研究家やオカルトライターなどからは「感無量」と、議連発足に大賛成のようだが、どれだけの有権者にUFO議連の意図が伝わったかは未知数なのである。
(ケン高田)