バケモノは無用!大阪万博イタリア館マスコットに「これでいいんだよ」激賞のワケ

 優れたデザインは我々の生活を豊かなものにしてくれる。特にイタリアではファッション、建築物、家具や小物、自動車に至るまであらゆるものが、個性あるデザインで存在感を放っている。

 そして今回、その格の違いをまざまざと見せつけられたのが「万博マスコット」だ。

 大阪・関西万博のイタリア・コミッショナージェネラルを務めるマリオ・バッターニ大使が、イタリアパビリオンの公式マスコット「イタリアちゃん」をお披露目したのは4月15日のこと。イタリア・ミラノで開催されたインテリアの祭典「ミラノデザインウィーク」の会場でのことだった。バッターニ大使が手にした「イタリアちゃん」は、イタリアの三色旗がデザインされた振り袖をまとい、サクラの花びらを髪飾りにしたキュートなスタイルが特徴。名称もビジュアルもややストレートすぎる感はあるが、SNS上では「こういうのでいいんだよ」という称賛の声が相次いでいる。

「SNS上の発言はもちろん、万博の公式キャラクターである『ミャクミャク』への当てつけにほかなりません。ミャクミャクは“細胞と水がひとつになったことで生まれた、ふしぎな生き物”とされ、怪異なバケモノ的キャラクターデザインが特徴です。しかし、あまりにも奇抜な姿にいまだ拒絶反応を示す人が少なくありません。そのような人にとってみれば、日本のフィギュアを思わせる『イタリアちゃん』がとてもキュートに見えたのでしょう。『どうして日本でこれができなかったんだ』という声が上がるのもわかります」(メディア誌ライター)

 ミャクミャクのデザインはポリコレに配慮しまくった結果などとも言われているが、イタリアちゃんのような王道の和装女子の方が万人受けするのもたしかだ。

 イタリアデザインの底力にあらためて感心させられた人も少なくなかったのではないだろうか。

(ケン高田)

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