戦争当事国以外からも多数の兵士が従軍しており、“傭兵代理戦争”と揶揄されることもあるウクライナ戦争。しかし、彼らはどれだけの「報酬」を貰っているのだろうか?
例えば、ロシア側の外国人傭兵の募集窓口のひとつになっていたのは、昨年8月に不可解な飛行機墜落事故で死亡したエフゲニー・プリゴジン氏が代表を務めていた民間軍事会社「ワグネル」。22年7月に同国の経済紙「RBC」が報じた記事によると、月収は手取りで24万ルーブル(約42.6万円)からで、それとは別に能力や実績に応じて15~70万ルーブル(22.6~124.3万円)のボーナスが支払われるとある。
「ロシア軍が募集していた外国人兵の給料も同じで15万ルーブルから。ただし今はもう少し金額が増えています」(軍事ジャーナリスト)
今年3月のCNNの報道によると、月収は2000ドル(31.5万円)。ドル表記なので分かりにくいが、ロシアの通貨に換算すると約17.7万ルーブルでベースアップは事実のようだが…。
「配置されるのは基本的に前線。しかも、装備も補給も不十分でウクライナ軍よりも環境は劣悪です」(同)
一方、ウクライナの義勇兵の基本給はわずか500ユーロ(約8万5300円)。報酬だけを見ればロシアの圧勝に思えるが、ウクライナ軍の外国人兵士は、危険手当など各種手当が手厚い給与システムになっているとか。
「後方での任務が多いと安いですが、前線に出ればトータルで月2000~2500ユーロ(34.1~42.7万円)ぐらいにはなります。しかし、ロシア軍ほどではありませんが、給料の遅配などのトラブルもあるようです」(同)
それでも月40万円なら悪くないともいえるが、今はオーストラリアやカナダにワーキングホリデーで滞在する若者もアルバイトでこの程度は稼いでいる。そう考えると、危険の見返りとして見合った額とは言えない。