「高賃金」「物価安」を兼ね備えた東西“高コスパ”な2県はココだ!

 東京や大阪など大都市ほど高く、地方に行くほど安くなる賃金の地域格差。しかし、大都市圏は住宅費をはじめ、とにかく金がかかり、それなりに収入はあっても手元にはほとんど残らない家庭も珍しくない。大都市の通勤圏で、かつ物価の安い地域があれば理想的だが、果たしてそんな都合のいい場所はあるのだろうか?

 22年の総務省「消費者物価地域差指数」によると、関東圏では群馬県の総合物価指数が全国平均(100)を大きく下回る96.2で全国2番目の安さ。関西圏では奈良県が97.0で4位となっている。一方、同年の厚生労働省「賃金構造基本統計調査」では、群馬県の月の平均賃金は28万4400円。関東一都六県ではワーストだが、全都道府県では22位と決して悪くない。そして、そんな群馬県を大きく上回るのが奈良県の31万600円。なんと全国6位で、関西圏で兵庫県に次ぐ僅差の3位となっている。

「県庁所在地と政令指定都市を合わせた全52都市の物価指数ランキングでも、前橋市は1位で奈良市は2位。食料品の物価指数は奈良市が2位で、前橋市が4位となっています。中核都市で物価水準がここまで安い県は、関東・関西でも他にありません」(経済誌記者)

 ただし、奈良市は大阪中心部まで通勤1時間圏内だが、前橋市は都心まで2時間半以上、高崎市でも約2時間かかる。現実問題として在来線での通勤はかなり厳しい。

「新幹線通勤なら高崎から約50分、前橋からでも1時間半程度です。しかも、新幹線なら朝晩の混雑時でも座れます。新幹線通勤の定期代は月額10万円以上ですが、会社が通勤手当で全額負担してくれるなら貯金に回せるお金も増えるはずです。もちろん、両県ともに地元企業の求人も地方に比べればあるため、転職するのもひとつの手です」(同)

 実際、奈良県は大阪・京都のベッドタウンとして人口が増加中で、関西在住者なら間違いなくオススメ。群馬県は人口が減少傾向にあるものの都心からの移住者も多い。引っ越し先として検討する価値は大いにありそうだ。

※写真は“コスパ抜群”の奈良県

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