米大リーグ・ドジャースの大谷翔平選手の銀行口座から不正送金したとして、銀行詐欺罪などの罪に問われた元通訳の水原一平被告が5月14日、ロサンゼルス連邦地裁に罪状認否のために出廷した。15日放送の「羽鳥慎一モーニングショー」(テレビ朝日系)では、地裁前から同局・ロサンゼルス支局長の力石大輔記者がリポート。水原被告の態度にヒートアップする場面が見られた。
番組では、水原被告が出廷する前後の姿を力石氏がリポート。裁判所に入るまでは水原被告は記者からの問いかけに無言を貫いた。すでに司法取引で有罪を認めている水原被告は裁判の手続き上、形式的に有罪答弁を避けたが、後日の審問で有罪を認めると見られている。
審問が終了後、裁判所から出てきた水原被告を多数の報道陣が取り囲む。足早に歩く水原被告の横につけた力石氏は強い口調で「止まりましょう、水原さん」「カメラの前で止まりましょう」「水原さん、コメントないんですか?」「大谷選手に本当にないんですか?ずっと一緒にやってきて」と迫ったが、水原氏は沈黙を続けた。
口を閉ざした水原被告に熱くなった感のある力石氏だが、その後、スタジオと中継がつながったときはさらにヒートアップ。水原被告に対して「なぜ何も答えないんですか。人としてどうなんでしょうか。有罪答弁がまとまるまでは言えない機会が多かったかもしれないですけど、今、全て(有罪を)認めているのに、なんで人として何も答えないんだ。しかも、信頼している人を裏切っているのに、なんで答えないんだ」と捲し立てたのだ。
まさに正論とも言えるが、ネット民は好意的に受け取らなかった。《なんでそんなに興奮しているの?》《そこまで熱くなる意味が全くわからない》《人としてどうなんだと思ってしまう…煽りすぎでしょ》《裁判中だからノーコメントじゃないの?この記者は何目線?》などと、力石氏の取材ぶりに非難の声が続出した。
「ロサンゼルス支局長という立場にありながら、感情をあらわにしたリポートはいただけません。水原被告からコメントを取れなくても、冷静に伝えるべきです。番組を盛り上げようと、わざと怒り口調にしたのであれば、それはカン違い。視聴者はそんな演出にはだまされません。水原被告の今後の裁判では冷静なリポートを期待したいですね」(テレビ誌ライター)
水原被告の裁判同様、力石氏の今後のリポートにも注目だ。
(石田英明)