過去最高級2640円の「肉塊カレー」で指摘されるココイチの高級志向

 カレーハウス「CoCo壱番屋」は5月17日から期間限定メニュー「肉塊トンテキカレー」を数量限定で販売する。大人気「肉塊カレー」シリーズの第2弾となるが、最大で2640円という過去最高級の価格に落胆する声も数多く見られる。このままココイチは庶民の手の届かない存在になってしまうのだろうか?

「肉塊カレー第1弾の『ホロ肉ドカンと豪快カレー』は昨年4月と11月に再販が行われ、いずれも約2週間で完売店が続出した人気メニュー。ということでシリーズ化が決まり、第2弾はにんにくがゴロっと入ったソースをたっぷりとかけ、食べ応えのあるトンテキ風に仕上げられています。今回、肉塊はLEVEL1~3まで選ぶことができ、肉塊LEVEL3の価格は2640円となっていて、前回の肉塊LEVEL4に次ぐココイチ最高級の価格に設定されているのです」(フードライター)

 同チェーンを運営する壱番屋の葛原守社長は昨年10月に行われた決算会見の中で、高級志向になっていると指摘されていることについて「そこにもっていくことはまったく考えていない。大衆的な街のカレー屋さんでありたい」と語っていた。しかし、限定メニューが高価になっているだけでなく、2024年2月期(23年3月~24年2月)の客単価は一人当たり1099円となっており、はじめて客単価が1000円を上回った前期よりも80円以上も上がっているのだ。

「エデンレッドジャパンが昨年6月に発表した『ビジネスパーソンのランチ実態調査』によるとサラリーマンの平均ランチ代は400円だそうなので、ココイチは庶民感覚で気軽に利用できる店ではなくなりました。ただ、同チェーンは22年に2度の値上げを実施していますが、24年2月期は増収増益で客数も増加しています。今後はさらにスパイスや肉類などの仕入れコストが増加する見込みで、必要とあれば躊躇なく値上げをしてくるでしょうし、客単価が1500円を突破する日もそんなに遠くないかもしれません」(経済ジャーナリスト)

 せめて限定メニューくらいは手の届く価格のものにしてくれると嬉しいが…。

(小林洋三)

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