巨人・阿部慎之助監督の“バント作戦”に早くもほころびが見えてきた。
4月16日に甲子園で行で迎えた8回1死一塁の場面で佐々木俊輔が果敢に二盗を試みたが、阪神・坂本誠志郎のドンピシャ送球でアウト。門脇誠のバントの構えを引く揺さぶりにも動じず、値千金のナイスプレーになった。
試合後、坂本は「バントの構えで走るという情報が入っていたので、準備ができていた」と巨人の攻撃パターンがバレバレだったことを明かしている。
阿部監督は今季、フェイクのバントの構えから盗塁を何度か試みており、阪神バッテリーも最初から警戒していたようだ。この日の試合はゲーム終盤から降り始めた雨が強まり、球審から9回が終わった時点で試合終了が告げられ「1-1」の引き分けに終わった。阿部監督は「完全な負けゲームだったけどね。明日に期待しようと思う」と前向きな姿勢を見せていたが、あの場面で盗塁が成功していれれば勝ちにつながる可能性があっただけに、内心はかなり悔しかったのではないか。
スポーツライターが語る。
「今季、阿部監督は3番の門脇にバントを指示するケースが多く、すでに相手チームも警戒を強めています。バントフェイクからの盗塁もすでに見抜かれていて、佐々木の盗塁失敗の直後、中継では阪神のベンチの岡田監督のあざ笑うかのような表情が映されていました。この失敗で阿部監督のバント戦法にも何らかの変化が生じるかもしれません」
シーズン終盤、阿部監督のバント作戦はどうなっているだろうか。
(ケン高田)