今季、中日に移籍した中田翔の「チームをひとつにした声出し」が巨人ファンの神経を逆なでしていると、波紋を広げている。
中日は開幕カードを終えて12球団で唯一、白星がなかったが、4月2日に本拠地・バンテリンドームで行われた巨人戦で、延長11回に細川成也の1号ソロが飛び出しサヨナラ勝ち。翌3日にも、細川が2日連続ホームランを放ち5対2で快勝している。
4日に更新された「中日ドラゴンズ公式チャンネル」では、前日の巨人戦の舞台裏を紹介。試合前の円陣で声出し役を務めた中田の言葉が注目を集めている。
中田は「昨日はナイスゲーム。細川ナイスバッティン」と切り出すと、「昨日の試合で主砲が目覚めたので、今日から楽な試合展開、試合運びができると思います」と選手を鼓舞。さらに「昨日の連打連打のとき、レフトスタンド見ましたか？ シュンとしてた。シュンとしたファン、気持ちいいよね。ああいう気持ちいい思いをどんどんこれから1試合1試合やっていきましょう。元気一発さぁいこう！」とハッパをかけ、選手の間で大きな笑いが起こったのだ。どうやら同点に追いついた7回の集中打のことを指しているようだが、面白くないのは巨人ファンだろう。
スポーツライターが語る。
「ベテラン中田の威勢のいい声出しに、比較的おとなしい中日の選手も一気に気合が入ったでしょうね。選手だけでなくファンも心強かったのではないでしょうか。一方面白くないのは巨人ファンです。すっかり中日の中心選手になった中田の煽りに、怒り心頭というのが本音でしょう」
中田がチームの雰囲気を変えたのは確かだが、調子に乗って暴走し、日ハム時代のようにならなければいいが…。中日ファンの気がかりはその一点ではないだろうか。
（ケン高田）
