「僕自身も信頼していた方の過ちというのを、悲しくというかショックですし、今はそういうふうに感じています」「僕自身がブックメーカーに送金することもない。彼がしていたことも知りませんでした」
ドジャース・大谷翔平が3月25日（日本時間26日）、元通訳・水原一平氏の違法賭博問題に関して会見を開いた。大谷は冒頭のほか、「結論から言うと、彼が僕の口座からお金を盗んで、なおかつ皆に嘘をついていた」と説明。自身の関与を完全否定した。ただ、捜査への影響もあり質疑応答ナシの会見となった。
大谷は今後、警察の捜査に全面的に協力をしていくと明かしたが、不可解なのはなぜ水原氏が巨額の金を大谷の口座から何度にも分けてブックメーカーに送金できたかだ。水原氏が仮に大谷に口座の管理を任されていたのなら「横領」になるが、今回は「窃盗」の嫌疑がかけられていることから、水原氏が何らかの手段で勝手に口座にアクセスしたと考えるべきだろう。
アメリカでは送金する場合、「二重認証」が一般的で、またマネーロンダリングを防ぐために送金した本人が「通貨取引報告書」を銀行に提出しなければならない。その際は当然ながら身元を確認する書類も必要で、これを水原氏がどのようにクリアにしたのかは今後の当局の捜査が待たれるところだ。
一方、大谷の説明が事実であるならばセキュリティ管理の甘さも指摘されるところだが、何はともあれ精神的なダメージが心配される。シーズンはまだ始まったばかりだが、パフォーマンスに影響がでないことを祈るばかりだ。
（ケン高田）
