大相撲元幕内北青鵬の暴力問題を巡り、宮城野部屋の“処遇”が大揺れだ。所属する伊勢ヶ濱一門と日本相撲協会執行部が話し合いを行ったが合意できなかった。そこでは一門のまとめ役として次期理事への就任が内定している浅香山親方(元大関魁皇)が、執行部からは春日野理事(元関脇栃乃和歌)と花籠コンプライアンス部長(元関脇大寿山)が同席。しかし1時間ほどの話し合いを終えた浅香山親方は「何も決まっていません」と苦渋の表情だった。
「伊勢ヶ濱一門では宮城野親方(元横綱白鵬)と弟子(所属力士)について、それぞれ“別の部屋”へ転籍させる案を協会執行部に提出しましたが、これが却下され、全員同じ部屋に移ることを求められたという。もちろん、親方と弟子は一心一体が基本なのですが、実は宮城野親方の元では相撲を続けられないと思っている力士が複数いるようなんです」(相撲担当記者)
宮城野親方は4月以降も相撲協会に残留したい意向だが、今回の一件で他の親方からも総スカン状態。協会の内部は“アンチ白鵬”だらけなのだが、「モンゴル人力士は宮城野親方をリスペクトしていて、結束は今も非常に固い」(夕刊紙記者)という。
伊勢ヶ濱一門にはモンゴル人力士を最初に入門させた大島親方(元関脇旭天鵬)がいる。宮城野親方にとって大島部屋への転籍は渡りに船だ。大島親方はモンゴル人力士の“大先輩”とはいえ、宮城野親方は45回優勝の大横綱とあって“序列”では上だからだ。
「宮城野部屋は全45部屋の中で新弟子を含めると8番目に多い20人の力士が所属する大部屋ですが、大島親方は早々に『宮城野親方と力士全員を預かる準備はある』と全面協力する意
果たしてどこが着地点となるのか。
(小田龍司)