今こそ用意しておきたい「避難先で役立つ防災アイテム5選」

 戦後最大の自然災害となった東日本大震災の発生から13年が経ったが、以降も淡路島地震や熊本地震、北海道胆振東部地震、そして今年の能登半島地震など大きな地震が相次いでいる。最近では市販の防災バッグを備えとして用意する人も増えたが、実はそれだけでは足りないという声も多い。そこで、災害から避難する際に意外に役立つアイテム5選をご紹介しよう。

 避難所で生活する際に持っておきたいのは「耳栓・アイマスク」だ。周囲の会話や物音が聞こえたり、視線や照明が気になって眠れず、体調を崩すケースも少なくない。健康を維持するためにも安眠グッズは必須だろう。また、避難所でなくて困ったという回答が多いのは衛生用品。「ウエットティッシュ」を用意しておけば、体を拭いたり、歯磨きに使ったり、トイレットペーパーの代用や汚れた机の掃除にと何かと便利だ。

「スーパーやコンビニでは有料となってしまいましたが、『レジ袋』も災害時に持っておきたいアイテムのひとつです。ポリタンクがなくても水を入れて運ぶこともできますし、取っ手部分を広げてトレイに乗せれば、水が出なくなった時の簡易トイレとしても活躍してくれます。他にも災害で骨折をしてしまった際には、レジ袋の横に切り込みを入れて取っ手部分を首から通せば三角巾の代わりにもなるのです」(防災ジャーナリスト)

 1つで何役もこなしてくれるといえば「ラップ」も欠かせないアイテムだ。食器にラップを巻いて使えば交換するだけで何度も使え、水を節約することができる。また、避難所やテントで寒さが厳しい時には腰や足先に保温効果のあるラップを巻くことで、寒さをしのぐことも可能。怪我をしてしまった人がいたら患部を圧迫するように巻けば止血の効果もある。

「そして、災害の時に用意しておいて助かったという声が最も多かったのは、『モバイルバッテリー』です。スマホは情報収集や安否の確認、暇つぶしにと災害時に欠かせないものになっていますから、ひとつあると安心感がまったく違います。最近では、懐中電灯やラジオなど充電できるものも増えていますから、電池よりもモバイルバッテリーを備えておいた方が活躍する機会も多いと思います」(同)

 どれもかさばるものではないので、常日頃から用意しておけば必ず役に立つだろう。

(小林洋三)

ライフ