埼玉栄高サッカー部員の不謹慎動画に「学校が責任を負う必要はない」の擁護論

 3月12日、埼玉栄高等学校は、在学中の生徒が東日本大震災に関する不適切な動画をSNSに投稿したとして謝罪した。この生徒が所属しているとみられる同校サッカー部が活動休止になる可能性も報じられているが、《学校が謝ったり責任を負う必要はない》と擁護する声も少なくない。

「問題となっているのはインスタグラムのストーリーズに投稿された動画で、男子生徒が『東日本大震災のこれを観て生きている方、とても嬉しいです。また死んでしまった人はお墓で聞こえないと思うが、ほんとに悔しいです』以下、不適切な言葉を含め、笑いながら犠牲者を侮辱するような内容になっていたのです。この動画がツイッターで拡散され大炎上しています」(ネットライター)

 動画が炎上したことを受け、埼玉栄高等学校は公式サイトに謝罪文を掲載。同校では毎年SNS教育を行い、ネットリテラシーついても教育してきたそうで、この事態を防げなかったことに大変悔しい思いをしているという。今後は、全校生徒に対してよりきめ細やかな心の教育による道徳心の向上を図ると説明している。

「ネット上ではこの男子生徒に対して批判が殺到し、中には所属するサッカー部の活動停止や廃部を求める声もありますが、さすがにそれは行き過ぎた動き。生徒がSNSに投稿した侮辱発言は不謹慎であり、批判の声が出るのも当然だと思いますが、彼は犯罪をおかしたわけではなく、学校のSNSで動画を投稿したわけでもない。学校が謝罪したり、部活動を制限する必要はまったくないと思います」(フリージャーナリスト)

 学校側によると、動画を投稿した生徒たちも深く反省しているというので、第三者によるこれ以上の批判は不要だろう。

(小林洋三)

ライフ