とにかくダラダラ過ごすのがセルフケア!?Z世代で流行る「ベッド・ロッティング」は大人にも有効か

 ベッドに寝転んでダラダラと1日を過ごす――。怠惰に思われるかもしれないが、これは「Bed Rotting(ベッド・ロッティング)」と呼ばれるセルフケア方法でZ世代を中心に広まりをみせている。米CNNやニューヨーク・タイムズが特集を組むなど話題になっているが、一体どんな効果をもたらしてくれるのか。

「ベッド・ロッティングを直訳すると“ベッドで腐る”となり、そのままベッドで腐ったように生活することを指します。コロナ禍に中国で『寝そべり族』が大流行して話題となりましたが、ベッド・ロッティングも同じようにベッドに寝そべって配信コンテンツを観たり、ゲームで遊んだり、おかしを食べたり、ただただダラダラ過ごすことを目的としています。なお、今Z世代では自分がベッドの上でいかに腐った生活をしているかを撮影して、『TikTok』に投稿することがブームになっているのです」(フリーライター)

 ベッドでダラダラしていれば、健康にも精神にも良くないと思ってしまうが、ベッド・ロッティングは「やる気がなくてダラダラしている」のではなく、「積極的にベッドの上でダラける」という、あくまでセルフケアを目的としている。自らの意思で積極的に非生産的な1日を過ごすことで、激しい強化社会の中で削られた心を回復させ、ウェルビーイング(幸福度)を高めてくれる効果があるという。つまり、Z世代のみならず大人たちにも有効なのかもしれない。

「ただ、長期間のベッド・ロッティングはむしろ逆効果となるので注意が必要です。ベッドの上での自堕落な生活はとても健康的とはいえず、夜眠れなくなるといった状態になる可能性もあります。さらに積極的なダラケも長期間続くことで『逃げるための言い訳』になってしまい、むしろメンタルを悪化させることになるのです。そのため、ベッド・ロッティング週に1回や月に1回といった感じで限定して、連続してダラダラしないことが大切です」(同)

 まだ実践したことがないという人は、次の休みでも1日ベッドの上で過ごしてみてはいかがだろうか。新たな世界が開けるかもしれない。

(小林洋三)

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