2月18日に行われたプロ野球「巨人-韓国サムスン」練習試合（那覇）での阿部慎之助監督の采配が物議を醸している。
試合は7回、オコエ瑠偉が第4打席にチーム1号となる特大弾を放ち、11対3で巨人が圧勝。危なげない試合運びだったが、ファンの間で疑問視されたのが阿部監督の「バント采配」だ。
例えば1点を追う5回裏、無死一塁の場面で、佐々木俊輔が3バントエラーで出塁。無死一、二塁となって今度は吉川尚輝が3バントヒットで出塁し無死満塁に。オコエが遊ゴロに倒れると、次の門脇誠が初球スクイズの構えを見せ、相手投手のワイルドピッチを誘発した。その後、2死三塁の場面では、松原聖弥がセーフティースクイズを試みるも失敗。結果的に相手のバッテリーミスも絡み1安打2得点で逆転したのだが、バント、バントの連続に「野球がチマチマすぎる」とイラ立つ声が続出したのだ。スポーツライターが語る。
「阿部監督は『送りバントや進塁打は勝つために絶対必要』という持論で、キャンプでは積極的にバント練習を取り入れ、試合形式でも3バントのサインは当たり前。この日の試合では5回にバントを連発させ、8回にもバントの指示を出すなど、並々ならぬ決意を感じます。もっとも、統計的にはバントをすればするほどアウトカウントが増えるために得点期待値が低くなる、というデータもあり、賛否両論分かれるところ。それでも今季の巨人は岡本和真や坂本勇人を除いてバントだらけの攻撃になりそうです」
実は18日の試合前、阿部監督はファンイベントで「批判される采配をするかもしれない」と予告していたのだが、おそらくこのバントサイン連発を指していたのだろう。いずれにせよ結果が全てだけに、シーズンに入ってからが見ものだ。
（ケン高田）
