JR東日本向けの飲料の卸や自販機事業を行う「JRウォータービジネス」が8月29日、自販機の定額(サブスクリプション)サービス「every pass」を10月からスタートすると発表したが、早くも普及に疑問を持つ声が出ている。
このサービスには、月額980円の「アキュアメイドプラン」と、月額2480円の「プレミアムプラン」があり、それぞれ1日1本商品を購入できる。プレミアムプランは自販機が扱う全商品が対象だが、アキュアメイドプランは同社が展開するブランド商品が対象となる。
「アキュアメイドプランは商品こそ限定されますが、980円で1カ月間、毎日1本購入できるとあって、かなりお得な印象を受けるのですが…。実はこのプランの利用は1カ月間のみの限定となっていて、2カ月目以降は自動的にプレミアムプランに移行する仕組みになっているんです」(社会部記者)
これにネット上では、《こういうサブスクのやり口はそろそろ問題になってもいいと思う》《会社が休みの日は駅を利用しないことが多いし、これ本当に得なのか?》などの批判があがっているのだ。
「購入法は、スマホに入れた専用アプリに1日1回、QRコードが配信され、それを最新の自販機にかざすというもので、そのQRコードは当日限りの有効とのこと。決済方法はクレジットカードのみです。週休2日のサラリーマンであれば、1カ月で約20回購入するパターンが多くなるでしょうが、普通に120円の缶コーヒーを20回購入すると2400円。となると、プレミアムプランに入った場合は、むしろ損をする可能性が高くなってしまうわけです」(タウン誌記者)
時には駅での買い忘れも考えられ、たとえプレミアムプランを1日も欠かさずに利用したとしても、スーパーやドラッグストアで購入した方が明らかに安上がりだ。
「まずは9月2日から16日の間で希望者の応募をかけ、抽選で500人が利用できるといいますから、そこでの評判がどうなるか。そもそも最近は水筒を持ち歩くサラリーマンも増え、コーヒーなどはコンビニも安く充実しており、かなり不利な状況でのスタートとも思えます」(前出・タウン誌記者)
物珍しさだけで終わらなければいいが。
(小林洋三)