現在では一般にも広く認知されているネーミングライツ。プロ野球やJリーグのスタジアムのほか、コンサートを行う大規模ホールでも企業名などが付いた会場は少なくない。
そんな中、一昨年まで北海道日本ハムの本拠地だった札幌ドームがネーミングライツの募集を開始。ちなみに年間2億5000万円の2~4年契約、名称に「ドーム」を入れるのが条件となっている。
「11年にも年間5億円、5年以上という条件で募集しましたが、実現には至っていません。当時の半額になったとはいえ、昨年はイベントでの使用も少なく、スケジュールが真っ白だった札幌ドームにそこまでの価値はないというのがもっぱらの見方です」(大手広告会社幹部)
そうした中、ネット上ではユーザー各々が考えた新しい札幌ドームの名前を投稿する大喜利祭りが発生。全国区の地元企業や銘菓にちなんだ《サッポロビールドーム》《ニトリドーム》《白い恋人ドーム》というのはまだいいが、球場運営会社や母体の札幌市を揶揄する《日ハムに出て行かれちゃったドーム》《札幌市無能ドーム》なんて名前も。また、キタキツネの泣き声と本拠地として使用するコンサドーレ札幌にちなんだ《こんドーム》という下ネタ交じりの案も出ていた。
「かつて札幌ドームは高額な球場使用料を設定し、再三にわたる日ハム側の値下げ交渉にも一切応じず、球場移転の大きな要因となっています。その経営センスが今回の高額な設定金額にも表れており、大喜利祭りといった形でネット民たちにイジられる結果になったのでしょう」(同)
ただし、北海道出身で現在はユーチューバーとしても活躍する“青汁王子”こと実業家の三崎優太氏が12日、自身のSNSに「この権利買って、フォロワーのみんなと一緒に名前考えてみたい、悩む」と投稿。他にも大手掲示板サイト「爆サイ.com」も命名権購入を検討していることを公式Xの中で明かしている。
札幌市民の間では負の遺産と認識されつつある札幌ドーム。もし今回のネーミングライツ募集が不調に終われば、一部で出始めているドーム解体を求める声がさらに強まることになりそうだ。