「夜間は10円値下げ」遠隔操作で値段が変わる「価格変動自販機」が本格導入される!

 コカ・コーラボトラーズジャパンは12月14日、曜日や時間帯によって価格が変動する、いわゆる「ダイナミックプライシング」の自動販売機を年内にも数千台設置する予定であることを明らかにした。

「同社では価格変動自販機の導入を2023年5月から試験的に開始しており、売り上げ増が見込まれたことから、今回の本格的導入となったようです。利用の少ない夜間に10円単位で値下げするなど、遠隔操作で価格変更を行うといいます。曜日や時間帯だけでなく、開催されるイベントやセールなどでも価格を上げたり下げたりすることが可能になるそうです」(社会部記者)

「自販機大国」と言われる日本だが、実はここしばらく自販機での飲料の売り上げは減少傾向にあり、震災のあった2011年以前と比べて2020年は約半数程度にまで落ち込んでいる。コンビニ、スーパー、ドラッグストアとライバルも多く、今後も自販機業界は苦戦が続くと予想されていたが、最近では様々な付加価値を持った自販機も登場し、にわかに盛り上がりを見せはじめているのだという。

「コカ・コーラはアプリでスタンプをためてドリンクがもらえる『コークオン』が人気となっていますし、価格が変わる自販機も、売り上げの多い場所や少ない場所で値段を変動させるなど、様々な可能性が広がりそうです」(経済ジャーナリスト)

 コロナ禍には人と接触せずに商品を買えるとして自販機にあらためて注目が集まった。価格変動も含めて多様なニーズに応える自販機の潜在価値はまだまだあるようだ。

(小林洋三)

ライフ