かつては〝北半球一の性都〟と称された東莞をはじめ、珠海や深セン、海南島など各地に存在していた中国の性サービス産業。ところが、2010年代に入ると公安当局が大規模な摘発を行ったことで壊滅状態に。コロナ禍が明けた今、こっそり営業している店の存在はチラホラと聞くが復活には程遠い状況だ。
ただし、これはあくまで店舗型性サービス店の場合。女性をホテルなどに派遣する出張型になると状況はまったく異なる。むしろ、摘発前に比べると大盛況と言えるほどだ。
「03年に石原慎太郎東京都知事(当時)の大号令のもと、歌舞伎町浄化作戦が展開され、新宿だけでなく都内全域にあった違法営業のピンク店を摘発。閉店に追い込まれ、その動きは各地に波及しましたが、代わりに台頭したのが現在主流のデリバリー型です。中国でもこれと似たような状況が起きています」(夕刊紙ライター)
ちなみに日本語表記のホームページがある店舗も多く、なかには日本人がオーナーのところも。複数の店が紹介され、リンクが貼られている日本語の情報サイトも増えている。
「日本語表記のホームページのあるデリバリー型サービスは、北京や上海、広州、大連などにあり、駐在員や出張のビジネスマンに人気です。なお、中国語表記のみのお店はその数百倍はあり、地方都市にも存在。なかには日本の『ウーバーイーツ』に相当する大手出前サービスの『美団』や『ウーラマ』などに健全な出張マッサージ店として登録しているケースもあります」(同)
プレー代の相場は60分800元(約1万6300円)ほど。日本人向けの店は高級店になるため、その5割増し程度の料金設定になっている。
「でも、中国は無店舗型も違法。店舗型性サービス店の摘発では外国人客が逮捕・拘束されるケースもあり、必ずしもリスクがないとは言えません。また、在籍女性は容姿が整っていても愛想の悪い子も多く、サービス内容も日本に比べると全体的に劣ります」(同)
システムなどハード面では進化しているものの、肝心のホスピタリティはまだまだのようだ。